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『書を捨てよ町に出よう』 [邦画(サ行)]

「書を捨てよ町に出よう」(1971)★★☆☆50点
監督・製作・原作・脚本: 寺山修司
演出グループ 萩原朔美、竹永茂生、前田律子、東由多加
製作: 九條映子
撮影: 鋤田正義、仙元誠三
美術: 林静一、榎本了壱
編集: 浦岡敬一
作曲: クニ河内、加藤ヒロシ、田中未知、荒木一郎
音楽: 下田逸郎、J・A・シーザー、柳田博義
出演:
 佐々木英明(北村英明、"私")
 斎藤正治(北村正治、父)
 小林由紀子(北村セツ子、私の妹)
 田中筆子(北村ハツ、祖母)
 平泉征(近江、彼)
 森めぐみ(彼女)
 丸山明宏(現美輪明宏)(地獄のマヤ)
 新高恵子(みどり、娼婦)
 浅川マキ(階段の娼婦)
 鈴木いづみ(女医)
 川村郁(ダンス教師)
 J・A・シーザー(長髪詩人)
 クニ河内(飛行機三兄弟・長男)
 チト河内(飛行機三兄弟・次男)
 川筋哲朗(飛行機三兄弟・三男)
 蘭妖子(狐の面、実は私の母)
 下馬二五七(金さん、隣人)
 昭和精吾(サッカー部キャプテン)
 虫明亜呂無
 演劇実験室・天井桟敷
 東京キッドブラザース
製作・ジャンル: 日本/アート/138分

書を捨てよ町へ出よう 【低価格再発売】 [DVD]








印象に残ったシーンを2つ。

まず、サッカー場に書かれた "自由の敵に自由を与えるな"。
後者の "自由" を、
"勝手" と "自由" の履き違えとしてストレートに解釈する事もできるし
どちらの "自由" も同義としたレトリックとも受け止められる。

もう一箇所は次の台詞。

"そうそう、中学生の頃、公園でトカゲの子を拾ってきたことがあった
コカ・コーラのビンの中に入れてそいつを育てていたら
だんだん大きくなって出られなくなっちまった
コカ・コーラのビンの中のトカゲ
コカ・コーラのビンの中のトカゲ
お前にゃこのビンを割って出てくる力なんかあるまい
そうだろう、日本
そうだろう日本
海峡にしぶく恨み
身を捨てるに値するだろうか、祖国よ
身を捨てるに値するだろうか、祖国よ"

この少し前から始まる一連の台詞は
1969年初演の
天井桟敷公演「時代はサーカスの象にのって」に登場する
皮ジャンパーの男のものらしい。

素晴らしい詩だと思う。

英明の語りが終わったあと
最後に出演者たちの顔がアップで流れる。
寺山でなく美輪明宏の顔が最後だったのは
寺山の恋愛・敬愛といった私的感情からか。

私は俗に言うアングラ演劇が苦手だ。
特に、演劇という名を借りたアジテーションが性に合わない。

天井桟敷は寺山の実験室だったが
この作品を見るかぎり
映画というツールによって、
演劇の枠を越えたスタイルを確立できなかったのではないか。

この映画で展開されるものはすべて、彼が舞台で表現してきたもの。
劇場からフィルムへ入れ物を変えただけのように感じた。

事実、主人公も映画を否定して作品は幕となる。
それは、既成の映画という殻を破る意図であったろうが
蓋を開ければ、演劇を持ち込んだにすぎない。

"天井桟敷" のメンバーでこの映画にも出演しているJ・A・シーザーが
寺山の死後に主宰・結成した "演劇実験室◎万有引力"。
芝居を始めた頃、
ジャンルに偏らず様々な演劇を吸収しようと
その公演を何度か観に行った。
間接的ではあるが
それが私の一番の寺山体験であった。

批判的な言葉を使えば
"政治や哲学を孕んだお芸術" として
前衛的なものを敬遠する人も多いはず。
私もやはり、不快になるほどの大音量や台詞の連呼といった
アジテーション的な側面はごめんだ。

だが、寺山が考えていた思想・信条といった部分については
それが何か正確に理解しなくても、共感を覚えた。
映画としての評価はさておき
詩才から観念に訴えるとでもいうのだろうか
そこが、私にとっての寺山演劇への入り口なのかもしれない。

期せずして、
つい昨日、出演している浅川マキの死去が報道された。

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『最後の馬券師』 [邦画(サ行)]

「最後の馬券師」(1994)★★☆☆50点
監督: 原田昌樹
プロデューサー: 宮崎大、伊藤正昭
企画: 伊藤靖浩
原作: 清水一行
脚本: 大川俊道
撮影: 下元哲
出演:
 金山一彦(矢口哲也)
 藤井かほり(秀子)
 清水紘治(伊達)
 片桐竜次(宮地)
 睦五朗
 六平直政
 高野智子
製作・ジャンル: 日本/ギャンブル/85分

最後の馬券師(1) [DVD]








競馬ノミ屋を舞台にしたVシネマ。

何より気になったのは
赤沼(?)とかいうヤクザ役の俳優の大根ぶり。
Vシネは予算がないのは分かるが
ストーリーの中心にいて邪魔になる役者は使ってはならない。
加えて、関西出身でない私でも分かる関西弁のひどさ。

芝居が下手→耳が悪い→方言をマスターできない
という方程式の典型である。
(ちなみに、方言が下手→芝居が下手は必ずしも真ではない)

藤井かほりという女優を知らなかったが
遠山景織子に似た
(年齢からすると遠山が藤井に似ているのだろうが)
品のいい美人だ。
格別演技が下手でもないのに、あまり目立った活躍を知らない。
もっと脚本のいい作品で演技を見てみたい。

金山は台詞回しが下手だし
演技的にも薄っぺらい。
大人の女性・秀子が伊達を向こうに回してまで手を組むような
人間的魅力なし。

ノミ屋殺しという存在を初めて知ったが
予想とオッズをめぐる駆け引きが面白い。

緻密な予想合戦を取り込めば
もっと醍醐味が増すのではないかと感じた。

競馬場のVIPルームでそのまま展開すればいいラストシーン。
それをわざわざ別シーンを設け
伊達という人間をみすみす小さくするような
ひどい再登場の仕方をさせている。
スポーツカーの赤と街路樹の緑をバックに
いかにも爽快なラストでござい、と見せる安っぽい定番。

総じて言えば、
競馬ファンにとっては気楽に楽しめるB級娯楽映画。

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『続社長太平記』 [邦画(サ行)]

「続社長太平記」(1959)★★★★☆75点
監督: 青柳信雄
製作: 藤本真澄
脚本: 笠原良三
撮影: 西垣六郎
美術: 小川一男
編集: 大井英史
音楽: 松井八郎
出演:
 森繁久彌(牧田庄太郎、錨商事社長)
 小林桂樹(大森雄吉、同九州支社長)
 加東大介(朝日奈剛之助、同営業部長)
 三木のり平(雨川)
 三好栄子(牧田岩子、同会長/五九郎、芸者)
 越路吹雪(麻布洋子)
 淡路恵子(マダムくま子)
 団令子(麻理子、芸者)
 久慈あさみ(登代子、牧田の妻)
 英百合子(たま、大森の母)
 北川町子(〆福、芸者)
 春川ますみ(深尾キン子)
 南道郎(西田、支部社長付)
 小川虎之助(白坪)
 一の宮あつ子(白坪夫人)
 山茶花究(さくら商会大山)
製作・ジャンル: 日本/コメディ/104分

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前作に続いて、錨商事を舞台にした喜劇。
森繁、小林、加東、それに三木の演技達者ぶりを堪能できる。

特に、大森の恋人・麻理子をめぐって始まる
大森と朝日奈のやり合いは、まさに喜劇のそれ。
大好きなシーケンスだ。

また、肝っ玉母さん春川ますみが
グラマラスなモデル役で見事な肢体を披露しているのは
意外な発見。

越路吹雪も歌を披露している。
カメオ出演といっていい役どころ。

「社長三代記」正続2編、および「社長太平記」正編を担当した
松林宗恵監督が興味を失ったことから降板した当作だが
前作「社長太平記」正編よりもずっと面白かった。

この時代の喜劇を見るにつけ
カルカチュアした演技や顔芝居に拠らない
本物のコメディ俳優が最近はいないなあ、
とつくづく感じるのである。

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『不知火検校』 [邦画(サ行)]

「不知火検校」(1960)★★★☆70点
監督: 森一生
製作: 武田一義
企画: 奥田久司
原作: 宇野信夫「不知火検校」
脚本: 犬塚稔
撮影: 相坂操一
美術: 太田誠一
音楽: 斎藤一郎
出演:
 勝新太郎(杉の市)
 中村玉緒(浪江)
 近藤美恵子(おはん)
 鶴見丈二(房五郎)
 丹羽又三郎(岩井藤十郎)
 倉田(おしん)
 安部徹(鳥羽屋丹治)
 須賀不二男(生首の倉吉)
 浜世津子(おすみ)
 丸山修(七兵衛)
 荒木忍(不知火検校)
 若杉曜子(おらん)
 嵐三右衛門(平野屋藤兵衛)
 丸凡太(留吉)
 山本弘子(おきみ)
 伊沢一郎(鳥羽屋玉太郎)
 光岡龍三郎(勘次)
 寺島雄作(参平)
 寺島貢(水野玄蕃)
 水原浩一(門前町の由松)
 東良之助(仙兵衛)
 市川謹也(為五郎)
 高倉一郎(長次郎)
 原聖四郎(石坂喜内)
 伊達三郎(土岐又五郎)
 佐藤幸平(留吉の少年時代)
 武智雅文(七之助)
製作・ジャンル: 日本/時代劇/91分

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盲人の杉の市が検校にまで上りつめる野望を描いた異色作。
のちの「座頭市」へとつながる。

勝新太郎の徹底した悪人ぶりは見もの。
主人公が仏心の微塵も持ち合わせていないなど
最近の映画でもめったにない。

中村玉緒は今バラエティなんかで見る彼女とは違い
高貴で清楚な美しさがある。
杉の市の陵辱への欲望を掻きたてるに十分。

お縄を受け大八車で連れて行かれるラストカットは
インパクト大。
善良な市民を自負する私だが
いつの間にか杉の市に肩入れしている自分に気づき
不思議な気分に襲われる。

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『三婆』 [邦画(サ行)]

「三婆」(1974)★☆☆☆30点
監督: 中村登
製作: 藤井浩明、山田順彦
原作: 有吉佐和子「三婆」
脚本: 井手俊郎
撮影: 村井博
美術: 阿久根厳
編集: 山地早智子
音楽: 山本直純
出演:
 三益愛子(武市松子)
 田中絹代(武市タキ)
 木暮実千代(富田駒代)
 有島一郎(瀬戸重肋)
 小鹿ミキ(花子)
 長沢純(辰夫)
 永春智子(正子)
 佐藤正文(山田吾郎)
 条文子(山田和子)
 吉田日出子(常子)
 歌川千恵(きよ子)
 谷川修(馬場)
 富沢譲治(田所)
 目黒幸子(中川)
 大西加代子(北見)
 名古屋章(三上)
 村田英雄(田中)
製作・ジャンル: 日本/ドラマ/101分

若かりし頃(と言っても若くないが)のやりとりやドラマは面白いが
終盤の年老いてからは、急に戯画的で陳腐になる。

あまり観るものなし。
小鹿ミキに長沢純、
あの人は今って感じの俳優さんが
人気者の頃を見たい方はどうぞご覧ください。

原作を小説で読んだほうがはるかに面白いに違いない。

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『社長太平記』 [邦画(サ行)]

「社長太平記」(1959)★★☆☆50点
監督: 松林宗恵
製作: 藤本真澄
脚本: 笠原良三
撮影: 玉井正夫
美術: 小川一男
音楽: 宅孝二
出演:
 森繁久彌(牧田庄太郎)
 小林桂樹(大森雄吉)
 加東大介(朝日奈剛之助)
 三木のり平(雨川、営業部長)
 有島一郎(間、デパート仕入課長)
 三好栄子(岩子、会長)
 久慈あさみ(登代子、牧田の妻)
 英百合子(たま、大森の母)
 団令子(てつ子、朝日奈の娘)
 久保明(中村、秘書)
 藤間紫(お桂、女将)
 淡路恵子(くま子、バーのマダム)
 水野久美(和枝、女給)
 笹るみ子(小竹まろみ)
 佐田豊(本多)
 三輪栄子(西の家の女中)
 上野明美(マサ子、女中)
 園田あゆみ(トリ子、女給)
製作・ジャンル: 日本/コメディ/05分

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33作製作された社長シリーズの第6作。
森繁のフットワークのいい台詞回しは当作でも健在。

小林桂樹と言えば
優しいお父さん[警官]といったイメージが強いが
この作品では森繁の上官だったと言う設定から
当たりの強いキャラクターを演じている。

映画創成期から高度成長期の映画界を支えた名優・加東大介も
しっかりと脇を固めている。

ただ、エピソード的には特筆するものはなく、盛り上がりに欠ける。

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『西遊記』 [邦画(サ行)]

「西遊記」(2007)★☆☆☆☆10点
監督: 澤田鎌作
製作: 亀山千広
プロデューサー: 小川泰、和田倉和利
プロデュース: 鈴木吉弘
エグゼクティブプロデューサー: 清水賢治、島谷能成、飯島三智
企画: 大多亮
脚本: 坂元裕二
撮影: 松島孝助
特撮監督: 尾上克郎
美術: 清水剛
音楽: 武部聡志
主題歌: MONKEYMAJIK『AroundTheWorld+GO!空』
照明: 吉角荘介
録音: 滝澤修
出演:
 香取慎吾(孫悟空)
 深津絵里(三蔵法師)
 内村光良(沙悟浄)
 伊藤淳史(猪八戒)
 水川あさみ(凛凛)
 大倉孝二(老子)
 多部未華子(玲美)
 鹿賀丈史(金角大王)
 岸谷五朗(銀角大王)
 谷原章介(文徳)
 三谷幸喜(国王)
 相築あきこ(王妃)
 南原清隆(ニセ悟空)
 草なぎ剛(ニセ悟浄)
 猫ひろし(ニセ八戒)
 倖田來未(ニセ三蔵)
 小林稔侍(劉星)
製作・ジャンル: 日本/アドベンチャー・アクション・ファミリー/120分

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このメンバーでのドラマ版の方がずっと面白かった。

ナマカ(仲間)もいいけど
説教くさい台詞が事あるごとに出てきてうっとうしいだけ。
ストーリーに見るものなし。
これでも、子供たちに面白く映るのかな?

金角・銀角に濃いメンバーを持ってきた割には存在感がない。
いつもながら、暑苦しい岸谷五朗も
俺のすごい演技を見よ、と言わんばかりの押し付けがましさ。

多部未華子の真摯な演技が唯一の救い。

"見て損した感" を久しぶりに味わった。

『錆びたナイフ』 [邦画(サ行)]

「錆びたナイフ」(1958)★☆☆☆☆25点
監督: 舛田利雄
製作: 水の江滝子
原作・脚本: 石原慎太郎
脚本: 舛田利雄
撮影: 高村倉太郎
美術: 松山崇
編集: 辻井正則
音楽: 佐藤勝
出演:
 石原裕次郎(橘行彦)
 小林旭(寺田誠、橘の弟分)
 宍戸錠(島原)
 北原三枝(啓子、西田の娘・明の婚約者)
 白木マリ(万理)(由利、寺田の恋人)
 安井昌二(狩田検事)
 河上信夫(喜史朗)(加納刑事)
 高原駿雄(高石刑事)
 杉浦直樹(勝又清次)
 清水将夫(間野真吾、宇高市市長)
 弘松三郎(間野明、橘の同級生)
 天路圭子(陽子、島原の愛人)
 渡のり子(玉枝)
 黒田剛(玉枝の亭主)
 相原巨典(村松、勝俣の子分)
 柳瀬志郎(高田、同上)
 水木京一(オシ、同上)
 深江章喜(勝俣の子分)
 青木富夫(同上)
 宮川敏彦(同上)
 大須賀更生(同上)
 峰三平(同上)
 楠田薫(美容院の店長)
 小泉郁之助(西田)
 角田真喜子(南条マキ)(ユキ、橘の恋人)
製作・ジャンル: 日本/アクション/90分

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カウンターにビンを横にして流す溝があるが
機能的でシャレている。

裕次郎は台詞の間が悪く
ノッキングを起こしたような演技であることが目立つ。
台詞回し自体も大仰だ。

高原駿雄扮する高石刑事が、
勝又側の犬だったという設定は面白い。
証言すると警察に飛び込んできた誠を
簡単に一人にする理由に合点がいく。

市長が黒幕であることは
半ばですぐに分かってしまうが
その黒幕が女を物にしたいばかりに
勝又たちに集団レイプさせるに至るというのは
ちょっと無理のある話ではないだろうか。

勝又が差し入れの毒まんじゅうを素直に食べるのも解せない。
"さすがだ、ヤクザにしては潔い死に方だ"
と言われるほど潔い人間なら、あんな卑劣なマネはしない。

そもそも、罪を犯した凶器であるナイフを
出所した橘が持っていられることが不思議だ。
裕次郎が歌う主題歌では、"ジャックナイフ" という歌詞が出てくるが
演技で使っているのは、折りたたみ式でない普通の大型ナイフだ。

無国籍映画なら、ある程度の矛盾や無理に目をつむるが
これは、ストーリー的にごくありふれた犯罪もの。

ロマンスもドラマもない失敗作と言わざるを得ない。

『サウスバウンド』 [邦画(サ行)]

「サウスバウンド」('07)★☆☆☆☆20点
監督・脚本: 森田芳光
プロデューサー: 杉崎隆行、三沢和子
エグゼクティブプロデューサー: 井上文雄
製作総指揮: 角川歴彦
企画: 中川滋弘
原作: 奥田英朗『サウスバウンド』
撮影: 沖村志宏
美術: 山崎秀満
編集: 田中愼二
音楽: 大島ミチル
主題歌: 中島美嘉『永遠の詩』
照明: 渡辺三雄
録音: 高野泰雄
助監督: 増田伸弥
出演:
 豊川悦司(上原一郎)
 天海祐希(上原さくら)
 北川景子(上原洋子)
 田辺修斗(上原二郎)
 松本梨菜(上原桃子)
 松山ケンイチ(稲垣巡査)
 平田満(校長先生)
 吉田日出子(区役所のおばさん)
 加藤治子(お祖母ちゃん、堀内たえ)
 村井美樹(南先生)
製作・ジャンル: 日本/コメディ・ドラマ/114分

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冒頭いきなり、全共闘時代の豊川のモノクロ写真から始まる。
作り物感満載で、作品に対する期待が一気に失せる。

最後まで見て唖然としたのは
信念のために闘うことを是とし、
自身も闘い、子供たちにも闘えと教えながら
主人公たち2人は逃げるのか、ということ。
テーマ否定のすっばらしいどんでん返し、どうもありがとう。

女房役天海祐希。
学生運動をしていたという設定から
大柄で外見のしっかりした彼女をキャスティングしたのだろうか。
内面的な強ささえ秘めていれば
必ずしも見た目の芯が強さを必要としない。
天海なら、むしろ豊川の演じた父親のポジションを担えると思う。
父と彼を慕う女性というより、父親2人といったイメージ。
ダブらない配役をすべきだ。

棒読みの二郎君はさておき
桃子役の梨菜ちゃんの愛らしさは格別。
顔そのものはさして可愛くないが
笑いを含め、彼女の声の表情はまわりを明るくする。

『シャ乱Qの演歌の花道』 [邦画(サ行)]

「シャ乱Qの演歌の花道」(’97)★★☆☆☆30点

今どき、といっても10年以上前だが
スターをフィーチャーしたこういう映画作ってるんだな。
昔は、ドリフやコント55号、歌手などを
本人役で主役に据えた映画はたくさんあったが
映画・音楽をはじめ、趣味趣向の多様化した現在においては
さすがに時代遅れの感は否めない。

陣内孝則はコント芝居しか似合わないのだから、
最後になって変に2枚目を気取らないでほしい。

シャ乱Qの歌はたしかに演歌だなあ。
実際にどれくらいヒットしたか分からないが、
劇中でつんくが歌う "虹色橋" は好きになった。

映画的には何も見るものはないが、歌に免じて★2つ。

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