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『伝七捕物帖 銀蛇呪文』 [邦画(タ行)]

「伝七捕物帖 銀蛇呪文」(1957)★★☆☆40点
監督: 福田晴一
製作: 杉山茂樹
原作: 野村胡堂、土師清二、陣出達朗、城昌幸
脚本: 安田重夫、元持榮
撮影: 片岡清
美術: 川村鬼世志
音楽: 万城目正
照明: 村田政雄
録音: 高橋太朗
編集: 野村政七
出演:
 高田浩吉(伝七、黒門町の岡引)
 福田公子(お俊、伝七の女房)
 伴淳三郎(獅子ッ鼻の竹、伝七の下引)
 小笠原省吾(橘三五郎)
 瑳峨三智子(小袖太夫)
 大邦一公(近江屋惣右衛門)
 水原真知子(勢津、近江屋の妻)
 伊吹友木子(お小夜、近江屋の長女)
 紫千代(お京、近江屋の次女)
 佐々木京子(千沙)
 野沢英一(忠助、近江屋の番頭)
 高野真二(伊乃吉、近江屋の手代)
 桜京美(お富、近江屋の下女)
 山田周平(益どん、近江屋の丁稚)
 高山裕子(お菊、千沙の乳母)
 海江田譲二(神山弥十郎)
 山路義人(早縄の五兵衛)
 高屋朗(三太)
 中田耕二(半次)
 石黒達也(山内日向守)
 桂小金治(露八、幇間)
 高木晋平(弥吉)
製作・配給・ジャンル: 松竹/松竹/時代劇・サスペンス/97分

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シリーズ第8作。
幽霊騒動に始まる麻薬犯罪を暴いていく。

まずは、伝七の女房・お俊が
我が愛しの草笛光子様から福田公子に
配役が変わっていることにがっかり。

今回、伴淳が変装するのは針師の老婆。
その場面は短いし、お約束と分かっているが
やはり観ていて楽しい。
喜劇俳優の面目躍如。

猩々とでも言うのだろうか、
オランウータンともゴリラとも言えない獣が登場する。
劇中でも、ぬいぐるみをかぶった弥吉の設定だが、
その素性は筋にほとんど関係ないのだから
そこまでして面を隠す役どころとも思えない。
つまりは、
少しでも変わった趣向で観客の気を引こうと言うことだろう。

UP済の「伝七捕物帖 美女蝙蝠」の蝙蝠谷の洞窟などもそうだが、
ストーリー展開、殺しのからくり、主人公の推理など
本作が製作されるずっと前に刊行されている
江戸川乱歩の作品群を、
かなり模倣しているように感じるのは穿った見方だろうか。

毎度、敵役の岡引の "ひ~引き上げましょう" という決まり文句、
面白いと思ってパターン化しているんだろうけど
大して大げさでもないから目立たないし、
全く面白味を感じないのは時代が違うからだけだろうか。

詰まるところ、
花魁・お袖太夫と同心・橘による復讐劇だったという話なのだが、
心中もどきの結末を迎える
肝心の二人の馴れ初めが描かれていないので、
オーラスで感情移入できない。
もどきとは言え、
心中という要素はいかにも時代劇らしくて好きだが…

一連の事件で、散々人が死んだのに、
ラストシーンでは、何事もなかったかのように
♪優しいあなた♪ ♪可愛いお前~♪ と御陽気に歌う伝七夫婦。
あくまで、高田に歌わせたいのね。
やれやれ。
 
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