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『ジョン・カーペンターの 要塞警察』 [洋画(サ行)]

「ジョン・カーペンターの 要塞警察」<未>(1976)★★★★☆80点
原題: ASSAULT ON PRECINCT 13
監督・脚本・音楽・編集: ジョン・カーペンター
製作: J・S・カプラン
製作総指揮: ジョセフ・カウフマン
撮影: ダグラス・ナップ
美術監督: トミー・ウォーレス
出演:
 オースティン・ストーカー(イーサン・ビショップ警部補)
 ダーウィン・ジョストン(ナポレオン・ウィルソン、死刑囚)
 ローリー・ジマー(リー、女性警察職員)
 ナンシー・カイズ[ルーミス](ジュリー、女性警察職員)
 マーティン・ウェスト(ローソン、キャシーの父)
 キム・リチャーズ(キャシー・ローソン)
 トニー・バートン(ウェルズ、囚人)
 ピーター・フランクランド(コーデル、囚人)
 ヘンリー・ブランドン(チェイニー、アンダーソン分署巡査部長)
 チャールズ・サイファーズ(スターカー)
 ピーター・ブルーニ(アイスクリーム屋)
 マーク・ロス(トラマー、巡回警官)
 アラン・コス(バクスター、巡回警官)
製作・ジャンル: 米国/サスペンス・アクション/90分

要塞警察 デラックス版 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD


ジョン・カーペンターが
西部劇「リオ・ブラボー」と
ホラー映画「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」に
触発されて製作したというアクション映画。
日本未公開作品。
移転完了間際の警察署を舞台に
警官と囚人が期せずして協力し、凶悪なギャングに挑む姿を描く。

殺された娘の復讐のため
ギャングを追走して、その一人を撃ち殺すまでは理解できるが、
相手は4人。
残りの3人が仕返しに来ることは馬鹿でも分かること。
弾がなくなったのなら、射殺した男のショットガンを奪えばいい。
車で逃げるのならまだしも、
車を置いて徒歩で近くの電話ボックスに向かうなど愚の骨頂。
無関係な少女を平気で射殺するような殺人集団を相手に
とる行動とは思えない。
この行動がすべて、惨事を招く元凶かと思うと
この男・ローソンに無性に腹が立つ。

"チョロ" という血の誓いの元に
無差別攻撃を仕掛けてくるストリートギャング。
その集団の目的や実態が見えないという側面、
外部に異状を察知させないために、
死体や車をあっという間に片付け
容易に "通常" を装ってしまう組織力、
そして、決して諦めない執拗な冷酷さが
恐怖感を無限に増幅させていく。

特に、"得体の知れない恐怖" は
J・カーペンターのその後の作品にも引き継がれるコンセプトだ。

自分の命大事で、まず自分が助かることを優先に考えた
ジュリーやウェルズが死に、
ローソンを守るために闘うことを選んだ3人が生き残る現実は、
運命の皮肉でもあり、因果応報・優等生的な結末にも映る。

全編に漂う集団の異様さと、
多勢に無勢の絶体絶命の緊迫感が
1時間半を一気に駆け抜ける傑作。

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