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『紳士は金髪がお好き』 [洋画(サ行)]

「紳士は金髪がお好き」(1953)★★★★☆80点
原題: GENTLEMEN PREFER BLONDES
監督: ハワード・ホークス
製作: ソル・C・シーゲル
原作: アニタ・ルース(小説・戯曲)、ジョセフ・フィールズ(戯曲)
脚本: チャールズ・レデラー
撮影: ハリー・J・ワイルド
作曲: ジュール・スタイン、レオ・ロビン、ホギー・カーマイケル、ハロルド・アダムソン
オーケストラ編曲: アール・ヘイゲン、バーナード・メイヤーズ
音楽監督: ライオネル・ニューマン
美術: ライル・ウィーラー、ジョセフ・C・ライト
振付: ジャック・コール
出演:
 マリリン・モンロー(ローレライ・リー、ダンサー)
 ジェーン・ラッセル(ドロシー・ショー、ダンサー)
 チャールズ・コバーン(フランシス・"ピギー"・ビークマン)
 トミー・ヌーナン(ガス・エズモンド)
 エリオット・リード(アーニー・マローン、私立探偵)
 ジョージ・ウィンスロウ(ヘンリー・スポフォード3世)
 ノーマ・ヴァーデン(ビークマン夫人)
 テイラー・ホームズ(ガスの父)
 マルセル・ダリオ(判事)
 アレックス・アキーモフ(ボーイ長)
 スティーヴン・ギレイ(ホテル支配人)
 ハリー・ケリー・ジュニア(ウィンスロー、オリンピック選手)
 アルヴィ・ムーア(ウィンストン、オリンピック選手)
 ジョージ・チャキリス
製作・ジャンル: アメリカ/コメディ・ミュージカル/92分

紳士は金髪がお好き [DVD]








ブロードウェイのミュージカル劇の映画化。
ロマンスを絡めた、美人ダンサー2人の渡仏珍道中を描いた作品。

甘え体質で一見頭の足りない金髪ローレライは、金で男を判断する。
姉御肌のクールな黒髪ドロシーは、ルックスで判断する。
二人とも、互いのことを
男選びが下手で自分が付いていないとダメだ
と思っているのが微笑ましい。

歌いながら同じ振付で踊る二人だが、
そのダンスのテイストも、キャラクターを反映するかのように
ドロシーは硬めの動きにキレを感じるが、
ローレライはソフトでしなやか。
呼び物であるはずのミュージカルシーンには
歌唱力・ダンスセンスとも特質するものはないが、
それを穴埋めして余りある魅力がこの主役二人にはある。

ローレライが盗まれたティアラを探す時間を稼ぐために
ドロシーはローレライに成りすまして裁判に出る。
モンローに似せて
金髪のかつらを被り、色白にメイクアップしたラッセル。
その化けっぷりはなかなかのもの。
二人並べばずいぶん違うが、
単体なら目の悪い保険屋を騙すには十分。

パーティ会場で、自分を利用して小遣い稼ぎをしようとするボーイ長。
"パーティに出席しない" と示唆して
自分の要求を飲ませるローレライのほうが一枚上。
終盤、見事な切り返しで、エズモンドの父を言葉に詰まらせる件は
ローレライの魅力をさらにアップさせる気持ちの良いシーン。
彼女は、実は結構賢いというところを随所に見せている。

閉じ込められた部屋から、円窓を抜けて脱出しようとするが
一人では抜けきれず、ヘンリーに助けを求めるローレライ。
このガキは、泥棒を手助けする理由として
子供は刑務所に送られないことと
ローレライにはたまらない魅力があることを挙げる。
何ともはや、小憎らしいほどませているのだ。
ヘンリーの機転で
通りがかったピギーをやり過ごすために
ブランケットを使って、二人羽織状態で誤魔化す場面は
私の大のお気に入り。

ストーリーについて疑問が一つ。
ピギーが、女房怖さに
"ティアラはローレライに盗まれた" と嘘をつくのは理解できるが、
それを自らわざわざ盗み出し
さらにローレライを追い込むような愚挙に出る動機が解らない。

とにかく、タイプの違う美女を一つの作品で堪能できるのが嬉しい。
とりわけ、モンローの場合は
金髪と肌の白さが、
彼女の美しさを明るく華のあるものにグレードアップしている。
さすがに一世を風靡したセックス・シンボルである。

それに引き換え
マローンを演じるE・リードに、もう一つ魅力がなく、
"ハンサムな男に目がない" という
ドロシーのキャラクターを裏づけるに及ばない。

性格の全く違う美女二人が、互いを思いやるホントに仲の良い親友だというのが
全編通してよく伝わってきて、観る者を幸せな気分にしてくれる。
主題歌「Diamonds Are a Girl's Best Friend(ダイヤは女の最高の友だち)」の
ダイヤモンドとは、まさしく
ローレライにとってのドロシー、
ドロシーにとってのローレライなのだ、と。

トリヴィア。
船内でのトレーニングをダンスナンバーにに仕立てた場面で
G・チャキリスがコーラスとして参加している。

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