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『大魔神逆襲』 [邦画(タ行)]

「大魔神逆襲」(1966)★★★☆65点
英題: MAJIN STRIKES AGAIN
監督: 森一生
特撮監督: 黒田義之
製作: 永田雅一
企画: 奥田久司
脚本: 吉田哲郎
撮影: 森田富士郎、今井ひろし
照明: 伊藤貞一、美間博
録音: 大谷巌
美術: 西岡善信、加藤茂
音楽: 伊福部昭
音響効果: 倉嶋暢
特撮合成: 田中貞造
編集: 谷口登司夫
作画: 渡辺善夫
アクション: 橋本力
擬斗: 楠本栄一
出演:
 二宮秀樹(鶴吉、村の子ども)
 堀井晋次(大作、村の子ども)
 飯塚真英(金太、村の子ども)
 長友宗之(杉松、鶴吉の弟)
 山下洵一郎(庄八、小山藩の木こり・大作の兄)
 仲村隆(三平、木こり)
 安部徹(荒川飛彈守、領主)
 名和宏(松永大膳、飛彈守の部下)
 北林谷栄(かね、老婆)
 早川雄三(吉兵衛、木こり)
 堀北幸夫(矢田)
 玉置一恵(城下の侍)
 浜田雄史(小六)
 石原須磨男(吾十)
 南部彰三(名主善右ェ門)
 守田学
製作・配給・ジャンル: 大映/大映/特撮・時代劇/88分

大魔神逆襲 デジタル・リマスター版 [DVD]








「大魔神」シリーズ第三弾。
非道な隣国領主の下、強制労働させられている村人たち。
彼らを救うべく、魔神の山を越える4人の子供たち。
子供らの苦難の道中、囚われ人達の危機を前に、武神像が動く。

冒頭で天変地異を起こす荒神様(魔神)の手脚が映る。
第1作から思うが、
心優しき民衆にまで苦難を与える荒神の神意とはどこにあるのか。

子役たちは
棒読み口調ではあるが、気持ちはこもっている。
要は、単に台詞回しが下手だと言うことで
気になるどころか、好感を覚える。
ちなみに、
鶴吉役の二宮秀樹は「マグマ大使」のガム役を演じている。

一昨年98歳で亡くなった北林は、この時50半ば。
50にしてしっかり老婆役を任されている。

足を怪我した金太が川に流される惨事については
後できっと救われるものと思っていただけに、
まさかあれっきりになるとは…… とても悲しい。

逃亡を図り銃で撃たれた庄八も
見せしめに、煮えたぎる硫黄の泉に突き落とされるし。
善人が容赦なく殺される設定は
変に美しく取り繕っていなくていいが。

青々とした山を進む子ども達
その翌日には一転、雪崩が起きるほどの雪に迎えられる。
ちょっと強引だけど、
2作目で水の中から登場した魔神を
今度は銀世界に登場させるための演出。

魔神の見張り役であり使いである鷹が
銃に撃たれながらも命を賭して子どもたちを助ける。
そしてその鷹が死ぬと、魔神も頭から血を流すのだ。
大作と杉松は寒さの中で目を覚まさない。
そして、2人の命乞いをしながら
優等生的に仲間を引っ張ってきた鶴吉は崖から身を投じる。

大魔神に変身した荒神が
オレンジ色の光を発して姿を消す様はなかなかモダン。

光る雪の中から
鶴吉が救われて現れると思いきや
そこに現れたのは助けた鶴吉を手にした魔神であった。
そして光の中、死したはずの鷹も息を吹き返す。

毎度ながら
魔神の大きさがよく分からない。
変身前に山に立っている姿は、遠方から見えるサイズを考えると
人間の10倍はあると推測できるが
変身して、人間たちに制裁を加える際
踏みつけたり、握りつぶしたりするシーンでは
人間の体長を物差しにすると、その手足がちと小さいのでは。
殊、飛彈守を掴んだ手は
鶴吉を載せた掌からすると、一見して小さすぎるのが分かる。

魔神が崩す建物は当然、特撮用のミニチュアセットであるが
かなり大き目のセットであるがゆえに
建物の細部に至るまでしっかり映し込むことが出来、
かつ崩れる時の迫力・ダイナミズムが断然違う。

吹雪の中、白く雪を冠した大魔神の立ち姿は相当カッコイイ。

シリーズ第一作では
村人や娘ですら踏みつけにしようとした魔神も
礼を述べる鶴吉にうなづくなんて、何とも可愛いじゃないか。
そして、例によって土偶から瓦礫と化して姿を消す。
去り際も粋だ。
光となって魔神の魂が飛び去るのはない代わりに
家臣とも分身とも言える鷹が、大空に向かってひと声鳴くのである。
 
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