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『続サラリーマン清水港』 [邦画(サ行)]

「続サラリーマン清水港」(1962)(再)★★★☆70点
※(再):私が以前に観たことのある作品
監督: 松林宗恵
製作: 藤本真澄
脚本: 笠原良三
撮影: 西垣六郎
美術: 浜上兵衛
録音: 矢野口文雄
照明: 西川鶴三
編集: 岩下広一
音楽: 神津善行
出演:
 森繁久彌(山本長五郎、清水屋酒造社長)
 久慈あさみ(山本蝶子、長五郎の妻)
 小林桂樹(石井松太郎、秘書課長)
 英百合子(石井てつ、松太郎の母)
 加東大介(大柾、専務)
 三木のり平(小政、清水工場長)
 司葉子(都田京子、四国物産の社長令嬢)
 宝田明(都田長吉、神戸屋若主人)
 河津清三郎(吉良仁吉、三州屋主人・京子の叔父)
 志村喬(安濃徳次郎、銀行頭取)
 夏木陽介(追分進吾、営業部員・松太郎の大学の後輩)
 藤山陽子(青木妙子、秘書課員)
 草笛光子(千代子、銀座のBAR "バタフライ" のマダム)
 新珠三千代(〆蝶、新橋の芸者)
 東野英治郎(黒田駒造、黒駒醸造社長)
 藤木悠(大岩、黒駒醸造社員)
 丘照美(とく子、山本家女中)
 石田茂樹(大瀬)
 児玉清(法印)
 井上大助(増川)
 塩沢とき(ホステス)
 沢村いき雄(社長運転手)
 坂本晴哉(小岩、黒駒社員・野球チームの4番)
 宮田洋容(バスの中の男)
製作・配給・ジャンル: 東宝/東宝/コメディ/90分

続サラリーマン.JPG

「サラリーマン清水港」の続編。
前作の人間関係をそのまま踏襲し、新たなストーリーが展開する。

酒瓶による冒頭クレジット、
そして、石井宅にやってくる新聞配達のカットで始まる本編は
正編「サラリーマン清水港」と同じ。

新展開として
宝田扮する長吉が主人を務める神戸屋の借金と
それに付け入る黒駒の乗っ取り騒動が絡む。

宝田は出来損ないの2代目ボンボンが似合う。
あんな甘チャンに、マダム千代子を取られてしまっては
長五郎でなくても、男は納得いかない。
だが、世の中得てしてこうしたものだと突きつけられる思いだ。

司葉子は、若い頃から色気をあまり感じさせない。
役柄上、積極的で男勝りな京子役にはピッタリだとしても
猫背気味の姿勢やがさつな歩き方には
役者本人のものであろう癖が見え隠れしている。

森の石松をモデルにしている石井は
本作では腕っ節の強さを見せる。
実際の格闘シーンは描かず、
雨と泥にまみれた着衣の乱れで勝利を表現することで
場の滑稽さも演出している。

河津は、その風貌に
三州屋主人・吉良の、義理人情と仁義を重んじるという性格を
さもあらんと感じさせるほど適役。
吉良は、プライドも相当高く、一筋縄ではいかない。
本作の喜劇性を引き締めるアクセントであり
任侠物の清水一家をパロっていることを後押ししている。

藤木悠は今回も
清水屋の商売敵・黒駒の側近社員として登場。
「Gメン '75」の正義漢のイメージが強いが
なかなか悪もできる顔立ち。

志村喬は、黒駒の片棒を担ぐイヤらしい役どころ。
この俳優の演じてきたキャラクターの幅広さに改めて感服。
名バイプレーヤーここにあり。

一件落着した後に
"最前からお待ちかね" で〆蝶を期待する長五郎の前に
妻・蝶子が現れるのも前作のパターンを適用。
映画作りの方程式をきちんと生かしている。

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