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『大巨獣ガッパ』 [邦画(タ行)]

「大巨獣ガッパ」(再)(1967)★★☆☆50点
※(再):私が以前に観たことのある作品
英語題: GAPPA-TRIPHIBIAN MONSTER
監督: 野口晴康
企画: 児井英生
原案: 渡辺明
脚本: 山崎巌、中西隆三
撮影: 上田宗男
照明: 土田守保
録音: 高橋三郎
美術: 小池一美
編集: 辻井正則
音楽: 大森盛太郎
特殊撮影・撮影: 柿田勇、金田啓治、中村義幸
特殊撮影・照明: 高橋勇
特殊撮影・色彩計測: 小川喜久夫
特殊撮影・美術: 山本陽一
特殊撮影・効果: 富川正蔵
特殊撮影・操演: 大隅銀蔵
特殊撮影監督: 渡辺明
主題歌: 大巨獣ガッパ(作詩:一条ひかり、作曲:米山正夫、歌:美樹克彦)
     がんばれ仔ガッパ(作詩:中原良、作曲:大森盛太郎、歌:ダニー飯田とパラダイスキング)
出演:
 川地民夫(黒崎浩、週刊プレイメイト記者)
 山本陽子(小柳糸子、カメラマン)
 桂小かん(林三郎)
 小高雄二(殿岡大造、東都大学生物学者)
 和田浩二(町田)
 町田政則(サキ、オベリスク島の少年)
 雪丘恵介(船津、プレイメイト社社長)
 弘村三郎(細田)
 押見史郎(大山)
 藤竜也(ジョージ井上)
 大谷木洋子(相原)
 加原武門(長老)
 山田禅二(かもめ丸船長)
 河野弘(対策本部長)
 長尾敬之助(陸司令)
 神山勝(教授)
 杉江弘(新聞記者)
 伊藤浩(新聞記者)
 小柴隆(新聞記者)
製作・ジャンル: 日活/日活/特撮・ファミリー/84分

大巨獣 ガッパ [DVD]







人間のエゴと倫理観、親子愛をテーマに据えた怪獣映画。

色鮮やかな書割や張りぼてを目の当たりにすると
cheapな作り物然とした印象は否めない。
ミニチュアを用いた特撮も
CG全盛の今にあっては、懐かしい感じがする。

ただ時代的に、技術の低さは容認せざるを得ないし
こういう怪獣映画が日本の特撮技術を進歩させたことを考えるに
重要な作品の一つであることに異論はない。

物語の発端となるのは南太平洋のオベリスク島。
そこには "イースター島の物と全く同じ" と黒崎が語る石像がある。
だが、イースター島とか、
ガッパ像を示唆する
"オベリスク(obelisk)" という名称に特に意味はない。
現地ロケをする予算も時間もなかったであろう当時
"南方の島" を観客に想起させるための手段の一つにすぎない。

社長役の雪丘は、演技と滑舌が非常にまずい。

若き山本陽子の肌つやが瑞々しい。

研究員の一人で通訳も務める役で藤竜也が出演している。
台詞の少ない彼が、研究所の一シーンで
画面中央で片肘で頬杖ついてタバコをくわえている姿は
どう見ても浮いている。
日系人らしい役柄設定を考慮しても
一人自分の得意ジャンルの映画の世界に浸っているように見えた。

それにしても、
ガッパに、まるで人間が歩いていると同じように
前傾なく直立歩行されると、非常に違和感を覚えてしまう。
ストーリーから乖離して、
人が入ってまっせという現実に引っぱられてしまうのだ。
特に、ガッパ夫婦が超音波を流されて水中で苦しむ時
人間の両腕に当たる前肢を振るわせる様は
まさに人間のイラつく時のそれである。

だが、ラストで
仔ガッパに再会(ふ化した瞬間に立ち会っていないから初対面)し
飛び方を教えて島へ帰る親子の姿を見て
人間たちが、怪獣から親子愛を学ぶことを考えると
仕草も、むしろ人間っぽくて良いのかもしれない。

理念ばかりで
ドラマに重点があまりないようだから、求めても仕方がないが
そのガッパ親子が飛び立つ感動シーンのあとに
いちいち言葉で行なわれる説明は全く不要。

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