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『殺しのテクニック』 [洋画(カ行)]

「殺しのテクニック」(1966)★★★★☆80点
原題: TECHNICA DI UN OMICIDIO(英語題 PROFESSIONAL KILLER)
監督・脚本: フランク・シャノン
撮影: エリック・メンツァー
音楽: ロビー・ポイトヴァン
出演:
 ロバート・ウェバー(クリント・ハリス)
 フランコ・ネロ(トニー・ロ・ベロ)
 ホセ・ルイス・デ・ヴィラロンガ(ゴールドスタイン、医師/フランク・セッキ)
 ジャンヌ・ヴァレリー(マリー)
 ミシェル・バルディネ(バリー)
 セク・リンダー(ガステル)
 アール・ハモンド(フランク、クリントの兄)
 シアドラ・バージャリー(ルーシー、フランクの妻)
製作・ジャンル: イタリア/サスペンス・アクション・クライム/97分

殺しのテクニック [DVD]








B級感漂うイタリアン・フィルム・ノワールの傑作。

冒頭の射撃練習シーンは
同時代に日本で人気だった日活の無国籍映画を思い出させる。

タイトル以外何も知らない状態で観はじめたので
ブルックリン橋をマンハッタンに向けて疾走する車と
イタリア語の題字に、
どんな映画が始まるのか、のっけから引き込まれた。

仕事の身支度を手伝ったり、自ら盾となって弾丸の犠牲となったりと
フランクの、弟を思う愛情がよく伝わってくる。
そんな兄の姿あってこそ
引退宣言撤回の理由を "復讐" かと問われて
普段はクールなクリントが垣間見せる人間らしさが
絶妙な間(ま)となって生きてくるのだ。

空港で見かけた新聞記事から展開急となる時にはテンポよく
緊迫感あふれる場面ではゆっくりと、
多彩なカメラワークと相俟って
JazzyなBGMがサスペンスを巧みに盛り上げる。

服装を含めて地味な風貌。
クラブでも酒・タバコを飲まず、コーヒーをすする。
きっと、プロのヒットマンとは
こんな風にスッと世間に溶け込めるのが
本来の姿なんだろうと思わせる。
甘い言葉も口にせず、クールに女とベッドイン。
のちの "殺し屋" の原点とも言われる、
孤高の暗殺者ぶりがカッコイイ。
ハリウッドでは目立たない役どころの多いウェバーが
本作にプロの俳優として見事な演技を見せる彼自身とダブる。

確かに、もう少し甘いマスクなら、
「007」のロジャー・ムーアに似ていなくもない(?)ウェバー。
ボリュームのUPしたまま流れる音楽の中
傷と悲哀を背負いながら遠ざかっていく後姿がイカしている。

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