『国盗人』 [舞台]
「国盗人(くにぬすびと)」(再)(2007)★★★☆70点
※(再):私が以前に観たことのある作品
▽インタビュー「演劇はいま」
ゲスト: 野村萬斎
案内: 山口宏子
▽舞台「国盗人」
原作: ウィリアム・シェイクスピア
作: 河合祥一郎
演出: 野村萬斎
装置: 林光
出演:
野村萬斎(悪三郎、白薔薇一家の三男)
白石加代子(杏、赤薔薇王子の妃/王妃、白薔薇王・一郎の妻/政子、赤薔薇王の妃/皇太后白薔薇の長の妃・三兄弟の母)
石田幸雄(久秀、悪三郎の腹心)
大森博史(左大臣、一郎の忠臣)
今井朋彦(善次郎、白薔薇一家の次男/右大臣、白薔薇の家臣・理智門の義父/理智門)
山野史人(一郎、白薔薇王/市長)
月崎晴夫(太郎冠者、悪三郎の従者)
じゅんじゅん(影法師)
小美濃利明
坂根泰士
すがぽん
平原テツ
時田光洋
土山紘史
盛隆二
大城ケイ
大竹えり
荻原もみぢ
黒川深雪
福留律子
収録: 2007年7月 東京 世田谷パブリックシアター
番組: NHKミッドナイトステージ館 舞台「国盗人」
チャンネル: BS2
放送日: 2010年1月8日(金)
放送時間: 翌日午前0:50~翌日午前3:52(182分)
ジャンル: インタビュー+古典劇(劇場公演)
W・シェークスピア原作の「リチャード三世」をもとに
野村萬斎が舞台を日本の戦乱期に置き換え、狂言の手法で描く。
悪三郎に扮する萬斎は圧巻。
狂言の口跡・所作に裏打ちされた身体的なキャラクター作り。
洗練された狂言的な舞台装置だけに
泥臭い扮装を避けたのかもしれないが
瘤を背負ったせむし男という設定にこだわって
もっと具体化しても良かったのではと感じる。
悪三郎に翻弄される王族女性4役を演じる
白石の存在感は改めて取り上げる必要もないが
1人で演じるそれぞれの役が違って見えるからすごい。
キャスティングされているのだから演じるのは当たり前だが
これがどうしてなかなか至難なのだ。
キャラクター芝居で、一郎と市長を演じる山野はまだいいが
3役を演じる今井にいたっては何をやっても同じ。
彼に関しては、この作品に限らずどの舞台についても言える。
面が悪いのはどうしようもないとしても、
台詞回しは器用なのだから、
演技分けする技量はあるように思うのだが。
役者の台詞も舞台の転換も非常にテンポよく
ストーリーが分かりやすい仕上がりになっているが
悪三郎も含め、人間の業が感じられない。
もっと、おどろおどろしい人心の闇を見たい。
"つわものどもが夢のあと" を活かすためにも。
ただ、狂言と新劇の融合という意味では
見事な結果を出した萬斎の勝利と言えよう。
※(再):私が以前に観たことのある作品
▽インタビュー「演劇はいま」
ゲスト: 野村萬斎
案内: 山口宏子
▽舞台「国盗人」
原作: ウィリアム・シェイクスピア
作: 河合祥一郎
演出: 野村萬斎
装置: 林光
出演:
野村萬斎(悪三郎、白薔薇一家の三男)
白石加代子(杏、赤薔薇王子の妃/王妃、白薔薇王・一郎の妻/政子、赤薔薇王の妃/皇太后白薔薇の長の妃・三兄弟の母)
石田幸雄(久秀、悪三郎の腹心)
大森博史(左大臣、一郎の忠臣)
今井朋彦(善次郎、白薔薇一家の次男/右大臣、白薔薇の家臣・理智門の義父/理智門)
山野史人(一郎、白薔薇王/市長)
月崎晴夫(太郎冠者、悪三郎の従者)
じゅんじゅん(影法師)
小美濃利明
坂根泰士
すがぽん
平原テツ
時田光洋
土山紘史
盛隆二
大城ケイ
大竹えり
荻原もみぢ
黒川深雪
福留律子
収録: 2007年7月 東京 世田谷パブリックシアター
番組: NHKミッドナイトステージ館 舞台「国盗人」
チャンネル: BS2
放送日: 2010年1月8日(金)
放送時間: 翌日午前0:50~翌日午前3:52(182分)
ジャンル: インタビュー+古典劇(劇場公演)
W・シェークスピア原作の「リチャード三世」をもとに
野村萬斎が舞台を日本の戦乱期に置き換え、狂言の手法で描く。
悪三郎に扮する萬斎は圧巻。
狂言の口跡・所作に裏打ちされた身体的なキャラクター作り。
洗練された狂言的な舞台装置だけに
泥臭い扮装を避けたのかもしれないが
瘤を背負ったせむし男という設定にこだわって
もっと具体化しても良かったのではと感じる。
悪三郎に翻弄される王族女性4役を演じる
白石の存在感は改めて取り上げる必要もないが
1人で演じるそれぞれの役が違って見えるからすごい。
キャスティングされているのだから演じるのは当たり前だが
これがどうしてなかなか至難なのだ。
キャラクター芝居で、一郎と市長を演じる山野はまだいいが
3役を演じる今井にいたっては何をやっても同じ。
彼に関しては、この作品に限らずどの舞台についても言える。
面が悪いのはどうしようもないとしても、
台詞回しは器用なのだから、
演技分けする技量はあるように思うのだが。
役者の台詞も舞台の転換も非常にテンポよく
ストーリーが分かりやすい仕上がりになっているが
悪三郎も含め、人間の業が感じられない。
もっと、おどろおどろしい人心の闇を見たい。
"つわものどもが夢のあと" を活かすためにも。
ただ、狂言と新劇の融合という意味では
見事な結果を出した萬斎の勝利と言えよう。
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