SSブログ

「facebook お人好しを救う」の巻 [日記]

「今これを涙ながらに書いています。
私と家族はここマニラ(フィリピン)に小旅行に来ましたが、
運悪く滞在ホテルの庭園でひったくりに遭い、
現金・クレジットカード・携帯電話を奪われました。
幸い、パスポートだけは私の手元にあります。

大使館と地元警察に行きましたが、
彼らは何の手助けもしてくれません。
私たちの搭乗便の出発時刻はあと2,3時間後に迫っていますが、
ホテルの宿泊費を精算しないかぎり、
ホテルの支配人は私たちをチェックアウトさせてくれません。

私はもうパニック状態です。
金銭的な助けが必要なんです。
帰国次第の返金をお約束します。

○○○○○○ ○○○○○○(本人の氏名)
○○○○○○ ○○○○○○(電話番号) 携帯電話」


このメールを読んだのは、昨日の昼。
送信時刻は夜中の2時になっていました。
普段なら、明け方までPCの電源は入ったまま
宵っ張りを決め込んでいますが、
土曜に限って、早めにPCを切っていた為、
上のSOSを受け取ったのは10時間経ってからでした。

差出人は
NYのアクティングスクール時代のスピーチクラスの女教師。
非常に有能な先生で、
かつ、私の独学英語をとっても褒めてくれた先生だったので
その窮状に同情しました。

私は
“気づくの遅くてごめんなさい。
今ネットバンクには金がない。
他の口座になら少しだけあるから、
それでよければ、ネットバンクに移して送るよ。
ATMが閉まるまでの数時間、待機しておく”
といった旨のメールを返信しました。

家族全員の滞在費?
多分、全然足らないなあ、とは思ったんですが
時差1時間のアジアからのSOS、
少しでも助けてあげられれば、という思いでした。

返事を待ちながら、雑事をこなしていたんですが
ふと、彼女の facebook ページを覗いてみました。
きっと、こちらにも SOS メッセージは出ているだろうし
10時間以上前の話だから、もう解決しているかもしれないし…


案の定、メッセージのやり取りがたくさん載っている。

ん、んん?
なに?
「私のメールアカウントがハッキングされて迷惑をかけているけど
私はニュージャージーで元気にしています」

そう、あれは詐欺だったのです。
騙されて1000ドル送ってしまった、という人もいました。

すぐメールボックスをチェックしました。
私が返信して1時間半、彼女のアカウントで2通。
"救いの手を差し伸べてくれて有難う。
飛行場まで車で30分。もう飛行機が出ます"
といった内容とともに
送金先と、必要額およそ1500ドルが併記されていました。

もう私は詐欺だと知ったあとでしたから
腹立ち紛れに
"馬鹿め、詐欺だろ" と返信してやろうと思ったのですが、
相手は頭のいいハッカー。
この先、私のメアドを介して何かイタズラをされては困る、
と思いどどまりました。

詐欺だと分かってから、最初のメールを見直すと
携帯を盗まれたというのに、最後に携帯電話番号が書かれている。
ここからおかしいよね。
それに滞在費くらい、友人達に手助け求める前に
母国の家族親類に連絡するよな。

最初のSOSメールで
飛行機の時間まで2,3時間と言っていたのに、
12時間近く経ったあとのメールで
まもなく出発時刻だ、と言っているのは明らかにおかしい。
普段はとかく論理的・合理的に行動してしまう私ですが、
こういうことには、ついつい人の良さが出てしまい
こういった矛盾を見落としがちなのです。


ネット詐欺師のいいカモにならずにすんだのも
facebook をやっていたおかげ、というお話でした。

年老いたら、オレオレ詐欺に速攻引っかかりそうだな。
気をつけなきゃ。
 

ところで、我がPC。
立ち上がりに5分、インターネット接続に15分。
3ヶ月くらい前から、劣化が顕著だけど
先週、上記の実行時間が
それぞれ、3分と5分だったことを考えると…
あとどれくらいもつんだろう?
経済厳しいんだ、
のろのろ運転でもいいから、あと半年頑張ってくれ!
 
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。