SSブログ

『スラムドッグ$ミリオネア』 [洋画(サ行)]

「スラムドッグ$ミリオネア」(2008)★★★★☆80点
原題: SLUMDOG MILLIONAIRE
監督: ダニー・ボイル
共同監督: ラヴリーン・タンダン
製作総指揮: ポール・スミス、テッサ・ロス
製作: クリスチャン・コルソン
原作: ヴィカス・スワラップ「ぼくと1ルピーの神様」
脚本: サイモン・ボーフォイ
撮影: アンソニー・ドッド・マントル
プロダクションデザイン: マーク・ディグビー
衣装デザイン: スティラット・アン・ラーラーブ
編集: クリス・ディケンズ
音楽: A・R・ラフマーン
出演:
 デーヴ・パテル(ジャマール・K・マリク)
 マドゥル・ミッタル(サリーム・マリク、ジャマールの兄)
 フリーダ・ピント(ラティカ)
 アニル・カプール(プレーム・クマール、"クイズ$ミリオネア" MC)
 イルファーン・カーン(警部)
 アーユッシュ・マヘーシュ・ケーデカール(幼少ジャマール)
 タナイ・チェーダー(少年ジャマール)
 アズルディン・モハメド・イスマイル(幼少サリーム)
 アーシュトーシュ・ローボー・ガージーワーラー(少年サリーム)
 ルビーナ・アリ(幼少ラティカ)
 タンビ・ガネーシュ・ロンカル(少女ラティカ)
 サンチータ・チョーダリー(ジャマールたちの母)
受賞:
 アカデミー賞
  ■作品賞
  ■監督賞 ダニー・ボイル
  ■脚色賞 サイモン・ボーフォイ
  ■撮影賞 アンソニー・ドッド・マントル
  ■作曲賞 A・R・ラフマーン
  ■歌曲賞 Gulzar “Jai Ho”(詞)、A・R・ラフマーン “Jai Ho”(曲)、A・R・ラフマーン “O Saya”(曲/詞)、Maya Arulpragasam“O Saya”(詞)
  ■音響賞(調整) Ian Tapp、Richard Pryke、Resul Pookutty
  ■編集賞 クリス・ディケンズ
 全米批評家協会賞
  ■撮影賞 アンソニー・ドッド・マントル
 NY批評家協会賞
  ■撮影賞 アンソニー・ドッド・マントル
 LA批評家協会賞
  ■監督賞 ダニー・ボイル
 ゴールデン・グローブ賞
  ■作品賞(ドラマ)
  ■監督賞 ダニー・ボイル
  ■脚本賞 サイモン・ボーフォイ
  ■音楽賞 A・R・ラフマーン
 英国アカデミー賞
  ■作品賞
  ■監督賞 ダニー・ボイル
  ■脚色賞 サイモン・ボーフォイ
  ■作曲賞 A・R・ラフマーン
  ■撮影賞 アンソニー・ドッド・マントル
  ■編集賞 クリス・ディケンズ
  ■音響賞 Ian Tapp、Tom Sayers、Richard Pryke、Resul Pookutty、Glenn Freemantle
 ヨーロッパ映画賞
  ■撮影賞 アンソニー・ドッド・マントル「ANTICHRIST」に対しても
  ■観客賞
 放送映画批評家協会賞
  ■作品賞
  ■若手俳優賞 デヴ・パテル
  ■監督賞 ダニー・ボイル
  ■脚本賞 サイモン・ボーフォイ
  ■音楽賞 A・R・ラフマーン
製作・ジャンル: 英国/ドラマ・コメディ・ロマンス/120分

スラムドッグ$ミリオネア [DVD]








昨年アカデミー賞で、作品賞をはじめ8部門に輝いたボリウッド映画。
インドを舞台に "クイズ$ミリオネア" に挑むスラム出の一人の青年。
不正を疑う警察の尋問の中で語られる
その半生と人間関係を交錯させながら描く冒険サクセスストーリー。

主人公のジャマールは、結果的に大金を手にするが
彼にとって金は問題ではない。

幼い頃に出会い恋心を抱いたラティカを守らんがために
彼女をひたすら探し求めるのだ。

貧困から抜け出し金をつかむことが第一で
自らマフィアの一員になる兄サリームとの対比は
ありがちな設定で
ストーリーも定石どおりに展開する。

冒頭で、閉じ込められたトイレを脱出するために
肥溜めに飛び込むシーンは
笑えるとか健気とか言うよりも
さすがに少々嫌悪感が勝ってしまった。
スラムの状況を物語る一エピソードとしては十分。

物乞いで倍額儲けられるからと
歌の上手い少年が目をつぶされるのも
インドの貧困を象徴している。
中国などとともに、経済先進国の仲間入りする陰で
その国内では格差がますます広がっていく。

サリームの裏切りがもう少し強烈に描かれていると
ラストで彼が弟とラティカのために自らを犠牲にする様が
哀愁を帯びることだろう。

どんな大作・新作であろうと
私は、なるべくストーリーや作風に関する情報を入れず
先入観を持ったり先読みしたりできない真っ白な状態で
鑑賞に臨むことを楽しみにしている。
だが今回は、鑑賞する直前、劇場に同行した者に
"ラブストーリーで涙あふれる感動作" だと
おせっかいな情報を聞かされたために
オーラスの展開が想像でき、ラストの感動が薄いものとなった。

それでもなお
アドベンチャラスなエンターテインメントとして十分に楽しんだ。
数々の賞を受けたことに納得する一方で
新味・意外性が全くないことを考えると
アカデミー賞作品としては少々物足りない。

エンディングで踊りはじめるのを目にして
"やっぱりインド映画は踊るんだ" と思わず失笑してしまった。
元来、楽天的な国民であることを示唆している。
踊りながら皆が手にしている黄色いストールが
"幸福の黄色いハンカチ" を思わせた。

nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

『恋する妊婦』アクセス10000突破っ ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。