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『ルパン』 [洋画(ラ行)]

「ルパン」(2004)★★★★85点
原題: ARSENE LUPIN
監督・脚本: ジャン=ポール・サロメ
製作: ステファーヌ・マルシル
原作: モーリス・ルブラン
脚本: ローラン・ヴァショー
撮影: パスカル・リダオ
音楽: デビー・ワイズマン
出演:
 ロマン・デュリス(アルセーヌ・ルパン/ラウル・ダンドレジ)
 クリスティン・スコット・トーマス(ジョセフィーヌ、カリオストロ伯爵夫人)
 パスカル・グレゴリー(ボーマニャン)
 エヴァ・グリーン(クラリス・ド・ドルー=スビーズ、アルセーヌの従姉妹)
 ロバン・ルヌーチ(ドルー=スビーズ公爵、クラリスの父)
 フランソワーズ・ルピーヌ(公爵夫人、クラリスの母)
 パトリック・トゥーミー(レオナール、ジョゼフィーヌの従者)
 マリー・ビュネル(アンリエット・ルパン、アルセーヌの母)
 ニッキー・ノード(テオフラスト・ルパン、アルセーヌの父)
 ギョーム・ユエ(幼少時のアルセーヌ)
 アデル・チェ(幼少時のクラリス)
 オレリアン・ウィイク(ジャン・ルパン)
 マチュー・カリエール(オルレアン公爵)
 フィリップ・マニャン(ボントー、医者)
 フィリップ・ルメール(デティグ枢機卿)
 ジェラール・シャイユ(カッセルバッハ、銀行頭取)
製作・ジャンル: 仏国=イタリア=スペイン=英国/アドベンチャー・犯罪・アクション/132分

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M・ルブランが世に送り出した名キャラクター・怪盗ルパンの半生を
「カリオストロ伯爵夫人」を核に描いた娯楽大作。

幼い頃、C・ドイルのシャーロック・ホームズ作品を読みあさった私は
「ルパン対ホームズ」をきっかけに
ルブランのルパン作品を読んだ記憶はあるのだが、
内容はほとんど覚えていない。

おそらく、推理小説と縁遠い人には
カリオストロ、クラリスという名称を耳にして
モンキー・パンチの「ルパン三世」を思い浮かべるに違いないが
勿論、あちらはパクリである。

大人に成長したアルセーヌは
登場早々、戦場でちょっぴりドジな一面を見せる。

金持ち連からの宝石の窃盗を繰り返しながら
父を殺した犯人を追うアルセーヌ。

母の死まで目の当たりにする彼の姿は切ない。

クラリスの父の行動を入口に
十字架が鍵を握る王家の財宝探しに首を突っ込んだ彼は
自らの運命を左右するボーマニャンやジョセフィーヌと出会う。

ジョセフィーヌを演じるクリスティン・S・トーマスが圧倒的。
彼女なくしてこの映画は成り立たないほど
その存在感と演技は群を抜いている。

父親の死の真相と財宝をめぐる各人のせめぎ合い・騙し合いが
本作の目玉であり、観客の期待を煽るシークエンスの数々だ。

ネタバレありの当劇評ではあるが
さすがに推理者の肝である謎解き部分は伏せておく。

果たして、ボーマニャンとジョセフィーヌの正体は?
アルセーヌの父を殺したの誰なのか?

皮肉な真相と、彼を見舞う更なる悲劇には
アルセーヌならずとも、残酷で無念な思いを抱かずにはいられない。

そして、輪廻のごとく悪夢が彼を襲うラスト。
よくできたストーリーで、娯楽大作と言うに耐えうる映画。
十分に楽しむことができた。

ただ、幕切れのカットで意味ありげにアップとなる物は
父親殺しの犯人の象徴だったルピナスの花だろうか?
もう一つ判然とせず、ちょっぴりフラストレーションが溜まった。

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