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『マイケル・ジャクソン キング・オブ・ポップの素顔』 [洋画(マ行)]

「マイケル・ジャクソン キング・オブ・ポップの素顔」(2010)★★★☆70点
原題: MICHAEL JACKSON COMMEMORATED
監督: マーク・シャフェル
監督・製作総指揮: オースティン・テイラー
製作: シェイ・サルウォルド、ボブ・ニーマック
編集: メアリー・アン・スクエアーズ
サウンド製作・編集: ボブ・ベイレス
出演: マイケル・ジャクソン
製作・ジャンル: 米国/ドキュメンタリー/119分

MJ.jpg

マネージャーによって撮影されたドキュメンタリー・フィルム。
そのマネージャーだったM・シャフェルが監督を務めている。
マイケルの命日である明日公開となる本作を、
一日早くプレミア試写で鑑賞。

カメラが捉えたのは
パフォーマンス周辺の映像ではなく、マイケルの素顔。
故郷ゲイリー・シティの訪問、ネバーランド、45歳の誕生日イベント
の3つを中心に構成されている。

インディアナ州の鉄鋼町ゲイリーは JACKSON St. 2300 番地。
この地で伝説は始まった。
2003年、彼はスターとなって初めて帰郷した。

マイクのスイッチを切らずに、トイレで用を足してしまうマイケル。
リムジンの屋根に上がってファンに手を振り
移動のリムジンの中にも、ショッピングで訪れる店内にも
常に数人のファンを同席させるファンサービスぶり。
少々偏狭的なファンを前にしても、決して嫌な素振りを見せない。
汗だくのサングラスをプレゼントされる光景はちょっと笑える。
彼が口にしづけた "I love you" 、そして "I love you more"。
感謝の言葉を絶やさない姿には感服する。

ショッピングに興じたり
いきなり白バイのハーレーが欲しいと言い出したり
はたまた、香水を体中に、さらに股間に振りかけられたり。

いたるところで熱狂的に歓迎され、ファンからは様々な贈り物の嵐。

好物のケンタッキーフライドチキンをファンに配り
地元マイナー球団の球場では
マイケルと握手したマスコットが
失神して倒れるパフォーマンスに大喜び。
"球(ボール)にサインを" を
"球(たま)にサインを" と勘違いする下ネタのおふざけまで。

一方では、子どものような側面も見せる。
些細なことでも興味を持てば即、食いつく。
追いかける女性ファンの揺れる胸にはしゃいだと思えば
冷たいと思えるほど無関心に、話を受け流したり。

幼い時から常に大勢のファンに囲まれてきた
超がつく有名人ゆえの孤独も伺える。

"自分の歌や踊りでみんなが喜ぶのが不思議だった
特別だと人に言われるまで気づかなかった" と語るマイケル。
それに対する
"彼はもはや歌や踊りがなくても、人を喜ばせることができる"
というナレーションがとても印象的だった。

"現実の世界を見てみたいけど、そんなことは不可能だ。
外に出ようとすると、
モール中の人が集まってきてサインを求められる。
どの国でも、一歩外に出るとファンに追いかけられる"
"笑顔は苦手だけど、君たちのためだ"
マイケルの本音だ。

ネバーランドで開催される慈善イベント。
動物を愛し、子どもを愛し、人を愛したマイケルの姿が見えてくる。
寄付など、本人の慈善活動は勿論、
ネバーランドで連日行なわれる、
慈善活動の支援・難病の子どもたちの招待。
その熱意は並々ならぬものだ。
そして、そのエネルギーが無数の人に活力を与えてきた。
変人ぶりは面白おかしく、
ゴシップばかりが大きくマスコミに取り上げられたが
こうした一面を私たちはもっと知るべきだった。

フィルム中、
"日本やデンマークから来た人もいる"
というアナウンスシーンが入るが
数時間後にWCの日本 vs デンマーク戦を控えているだけに
妙な偶然を感じた。

マイケル45歳の誕生日翌日。
ロスのオーフィアム劇場で開かれた
ファンクラブのイベント "セレブレーション・オヴ・ラヴ"。
さらなる活動の拡大を宣言し、ファンに感謝と参加を呼びかける。
ネバーランドでのパーティでは
用意された特大のバースデーケーキを指を突っ込んで台無しにし
挙句、ケーキ投げを始めてしまい
自身の顔もケーキまみれにされてしまう。
何とも子どもっぽくお茶目なマイケルだ。
こうしたマイケルをファンはこよなく愛した。

元マネージャーが美辞麗句的な部分ばかりかき集めて構成したと
うがった見方をする人もいるかもしれない。
だが、編集に耐える事実がなければ
こんな作品はできないと信じる。

このフィルムを観たからといって
彼の人となりがすべて分かるわけではないが
アーティストでなく
特に、人道家としての側面の一端を少なからず知ることができた。
マイケル・ジョセフ・ジャクソンからのメッセージだ。

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ジジョ

もうご覧になったんですね!
なるほど〜。そういう内容なのか〜。
by ジジョ (2010-06-25 00:53) 

ケイイチロウ

そうなんです。
いわゆる
音楽ドキュメンタリーとかではないです。

ま、いろんな見方をする人がいるでしょうね。
by ケイイチロウ (2010-06-25 00:59) 

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