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『社長洋行記』 [邦画(サ行)]

「社長洋行記」(1962)★★☆☆50点
副題: THREE GENTLEMEN from TOKYO
監督: 杉江敏男
製作: 藤本真澄
脚本: 笠原良三
撮影: 完倉泰一
美術: 村木与四郎
録音: 刀根紀雄
照明: 山口偉治
編集: 小畑長蔵
音楽: 神津善行
出演:
 森繁久彌(本田英之助、櫻堂製薬社長)
 久慈あさみ(本田滝子、英之助の妻)
 中真千子(本田めぐみ、英之助の娘)
 小林桂樹(南明、秘書課長)
 英百合子(南てつ、明の母)
 加東大介(東海林平左衛門、営業部長)
 西条康彦(東海林平一、平左衛門の長男)
 小沢直好(東海林平二、平左衛門の次男)
 三木のり平(中山善吉、営業課長)
 江原達怡(三条河原修司、めぐみの恋人)
 藤山陽子(松野敬子、秘書課員)
 新珠三千代(早坂悦子、"香港亭"・"東京亭" のマダム)
 草笛光子(松原あぐり、銀座小料理屋 "みどり" の女将)
 フランキー堺(坂田、香港在住の日本人エージェント・あぐりの異母兄)
 洪洋(柳宗之、明の大学の後輩)
 尤敏(ユウ・ミン)(柳秀敏、宗之の妹)
 東野英治郎(加藤、加藤清商事社長)
 伊藤久哉(五島)
 一万慈鶴恵(東海林家の婆や)
 河美智子(田中澄子)
 紅美恵子(田中きち)
 丘照美(女事務員A)
 毛利幸子(女中A)
 内山みどり(女中B)
 桜井巨郎(板前)
 宮田洋容(結婚式場の写真師)
製作・配給・ジャンル: 東宝/東宝/コメディ/89分

社長洋行記 正・続篇 [DVD]








商事会社と決裂した製薬会社の一行が
自ら香港へと販促に乗り出す物語。
正続「サラリーマン清水港」に続く社長シリーズ第14作。

販売する外用薬は、サロンパスならぬサクランパス。

森繁演ずる社長は、予想に反して
宴会と酒が嫌いな色気さっぱりのキャラクター。
と思いきや、香港で開花の兆しを見せてくれて安心。

命令も上意下達なら
タイプミスの責任転嫁も上意下達。
サラリーマン社会の定めなり。

めぐみが口にする "実質的結婚" という言葉は
半同棲、あるいは肉体関係を意味しているのかと思ったら
子供までできているという話だった。

やっぱり、新珠は
前作で演じた芸者のような色気先行の役柄より
やり手の実業家という芯がカチッとした女性が
お色気を見せるという形の方が数段いい。

宴会大好きで、社用族の典型である営業課長・中山。
香港行きに浮かれているうちに
仕事の事情が変わって、一転留守番に。
いじられる三木の存在は不可欠。

娘のできちゃった結婚を終えた香港への渡航前夜
不満がたまる本田は、南を誘って飲みに出る。
2人で酒席を共にする前後で、
タクシーでのやりとりにおける立場逆転が可笑しい。

色気ある草笛の本作でのお相手は、真面目なイメージの強い加東。
意外にも、このコンビもなかなか面白い。

香港のホテルの浴室。
西洋文化に無知な東海林が、バスタブの外で
ゴミ箱を桶代わりにかけ湯をする姿は
文化の違いを如実に表す愉快なエピソード。

香港入りに使われる航空便は
20世紀、航空界の雄であったパンナムことパン・アメリカン航空。
すっかり歴史に埋もれてしまったこの名前に懐かしさを覚えた。

香港のスター女優だった尤敏が出演。
スレンダーで、とても上品かつスタイリッシュな美人である。

病気で帰国を余儀なくされ、
マッカーサーの名言 "I shall return" を置き台詞に帰国する社長。
それを見送る東海林と南で、映画は終わる。

ということで
「社長洋行記」正編というより、完全なる "前編" で
これから始まるドラマの前振り・お膳立てに終始している。
幕切れは、"終" でなく "続" としたいところ。
一本の映画としては、純粋な評価はできない。

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