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『アバウト・シュミット』 [洋画(ア行)]

「アバウト・シュミット」(2002)★★★★☆75点
原題: ABOUT SCHMIDT
監督・脚本: アレクサンダー・ペイン
製作: マイケル・ベスマン、ハリー・ギテス
製作総指揮: ビル・バダラート、レイチェル・ホロヴィッツ
原作: ルイス・ベグリー
脚本: ジム・テイラー
撮影: ジェームズ・グレノン
音楽: ロルフ・ケント
出演:
 ジャック・ニコルソン(ウォーレン・シュミット)
 キャシー・ベイツ(ロバータ・ハーツェル)
 ホープ・デイヴィス(ジーニー・シュミット)
 ダーモット・マローニー(ランドール・ハーツェル)
 ハワード・ヘッセマン(ラリー・ハーツェル)
 レン・キャリオー(レイ・ニコルス)
 ハリー・グローナー(ジョン)
 ジューン・スキッブ(ヘレン・シュミット)
 コニー・レイ(ヴィッキー)
受賞:
 LA批評家協会賞
  ■作品賞
  ■男優賞 ジャック・ニコルソン
  ■脚本賞 アレクサンダー・ペイン、ジム・テイラー
 ゴールデン・グローブ
  ■男優賞(ドラマ) ジャック・ニコルソン
  ■脚本賞 ジム・テイラー、アレクサンダー・ペイン
 放送映画批評家協会賞
  ■主演男優賞 ジャック・ニコルソン
製作・ジャンル: 米国/ドラマ・コメディ/125分

アバウト・シュミット [DVD]







定年を迎えた男の孤独を描いた映画。

J・ニコルソンが大衆の俗っぽさを体現している。

定年を迎え、後任の若者が無能に思え
長年連れ添った妻に苛立ちを覚える。

その妻が突然死すれば、その存在の大きさを感じて哀切を極める。
妻の使っていたコールドクリームを塗っては拭う様は愛らしい。

と思えば、妻の浮気の証拠たる手紙を見つけ
妻の遺品を一掃し、浮気相手と分かった親友を殴りつける。

娘の婚約相手が間抜けなことに反対だが
疎遠だった娘は聞かない。

一念発起、承諾も得ずに娘のもとへ向かえば拒絶される。
一人旅では
自分の孤独を理解してくれた女性に甘えそこねて逃げ去る。

娘婿の家族はどこかねじの緩んだ者ばかり。
挙句、婿の母親に誘惑される。
その母親で、臆することなく老体を晒すK・ベイツに
男気というか、プロ意識を感じる。
さすがはベテラン女優、ベイツここにあり。

ウォーレンの心配をよそに結婚していく娘。
結婚式でも
自分の怒りや不満をぶちまけることもなく、良き父親を演じきる。

ぶざまで、切なく、悲しく、滑稽で
何とも人間的だ。
人はそんなに簡単に生き方を変えられない。
考え方など、まず変わることはない。
変えられるのは、唯一俗に塗れていない純粋な人間との出会い。
それが、自身が養父となったタンザニアの6歳の男の子だ。

孤独で、周りからは偏屈だと思われる存在でも
頼ってくれる人間がいる。
人が老いの中に抱く言い知れぬ孤独を丁寧に描いた良作。

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