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『地下鉄(メトロ)に乗って』 [邦画(マ行)]

「地下鉄(メトロ)に乗って」(再)(2006)★★★★☆80点
※(再):私が以前に観たことのある作品
監督: 篠原哲雄
製作: 宇野康秀、気賀純夫、島本雄二、早河洋
エグゼクティブプロデューサー: 河井信哉、遠谷信幸、林紀夫、亀山慶二
企画: 小滝祥平、三宅澄二、高松宏伸、梅澤道彦
原作: 浅田次郎「地下鉄に乗って」
脚本: 石黒尚美
撮影: 上野彰吾
視覚効果: 松本肇
美術: 金田克美
音楽: 小林武史
主題歌: Salyu
照明: 赤津淳一
録音: 橋本文雄
出演:
 堤真一(長谷部真次)
 岡本綾(軽部みち子)
 常盤貴子(お時)
 大沢たかお(小沼佐吉、真次の父)
 田中泯(野平啓吾、真次の恩師)
 笹野高史(岡村、真次の上司)
 北条隆博(小沼昭一、少年期の真次の兄)
 吉行和子(長谷部民枝、真次の母)
 崎本大海(小沼真次、少年期の真次)
 綱島郷太郎(小沼圭三、真次の弟)
 中村久美(真次の妻)
製作・ジャンル: ギャガ・コミュニケーションズ=松竹/ドラマ・ファンタジー/121分

地下鉄(メトロ)に乗って THXスタンダード・エディション [DVD]








浅田次郎原作小説の映画化。

地下鉄のトンネルを効果音とともに突き抜けるカットは
話が過去と現代をまたぐことを理解する上で分かりやすい。

私は、大沢たかおという俳優が苦手である。
大役を数多くこなしてきているのに、
台詞回しは一向に上手くならないし
とにかく観ていて不安で、いつまで経っても素人役者に映る。
ちっちゃくて弱っちい役柄なら合ってる気はするが、
今回のように老け役まで演じなければならないのは
…観ている方がきつい。

また、岡本綾。
私の位置づけでは、
とよた真帆・財前 直見と並んで、魅力のない色白女優の一人。
ただ、この映画では適役。
何事も受け入れ耐え忍ぶ役どころで、しかも薄幸。

主役の堤は安定味のある演技で、このストーリーを終幕まで導く。

BARアムールを訪ねる前に
みち子は、真次にキスを求め、背広のポケットに指輪を忍ばせる。
みち子という人間は
その先で起きることを予感しているようで、
過去への水先案内人となる野平先生ともども、
霊的な存在に描かれている。

好きな人を幸せにしてやることが
妻子ある真次の前から消えることだなんて悲しすぎる。

上司・岡村が読む「罪と罰」が
真次をめぐる人たちの因果につながる。

Salyuの歌が流れるラストはグッとくる。
それだけに、いきさつはともかく、
背広の指輪を手にとったときに、みち子を思い出してほしかった、
決してセンチになることなく。

家族の確執という題材や、タイムスリップ物が好きなせいだろうか、
この歌をバックに、
外に出た丸の内線の車窓に向き合う真次のカットが見たくて、
気がつけば鑑賞も4度を数えた作品。

毎度ながら浅田はいい話を書く。

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