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『浮草』 [邦画(ア行)]

「浮草」(1959)(再)★★★★☆80点
※(再):私が以前に観たことのある作品
監督・脚本: 小津安二郎
製作: 永田雅一
企画: 松山英夫
脚本: 野田高梧
撮影: 宮川一夫
美術: 下河原友雄
音楽: 斎藤高順
出演:
 中村鴈治郎(嵐駒十郎)
 京マチ子(すみ子)
 若尾文子(加代)
 川口浩(本間清)
 杉村春子(お芳、清の母)
 野添ひとみ(「小川軒」のあい子)
 笠智衆(「相生座」の旦那)
 三井弘次(吉之助)
 潮万太郎(仙太郎)
 田中春男(矢太蔵)
 花布辰男(六三郎)
 中田勉(亀之助)
 丸井太郎(庄吉)
 入江洋吉(杉山)
 星ひかる(木村)
 浦辺粂子(しげ)
 伊達正(扇升)
 島津雅彦(正夫、扇升の孫)
 高橋とよ(あい子の母)
 桜むつ子(「梅廼家」おかつ)
 賀原夏子(八重)
 志保京助(両角、郵便局員)
製作・ジャンル: 日本/ドラマ/119分

浮草 [DVD]








とある港町にやって来た旅一座を描く人情物。

冒頭、チラシを配りにきた吉之助に色目を使って
賀原夏子扮する八重が笑いかけるシーンが最高に可笑しい。

アングルに凝る現代映画に見慣れていると
台詞を口にする俳優を真正面から切り取る撮り方が
かえって新鮮に見える。
人間の生き様にまっすぐに向き合おうとする
小津の信条をそのまま反映しているのではないだろうか。

滝のように雨降る路地を挟んで、
駒十郎とすみ子が向かい合わせの軒下で罵り合う構図は
実に小津らしい。

若き日の川口浩が純粋な若者・清を真摯に演じている。
特に、加代との最初のキスシーンにその初心な心情が表れている。

団扇の扇ぎ方がとってもゆったりしているのが
この時代の日本人のゆとりを感じさせる。

スリップ姿で尻を掻く、
スイカを舐めまわしては種を飛ばす、
細かい日常を重ねることで生活感をかもし出す。

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