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『暖簾』 [邦画(ナ行)]

「暖簾」(’58)★★★★☆75点

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十五で丁稚になってから、暖簾分けを得、昆布に人生を賭けた
八田吾平の一生を描く。
原作は山崎豊子のデビュー作。
「白い巨塔」「華麗なる一族」「沈まぬ太陽」といった
社会派の印象が強かったが
先日観た「花のれん」や「女系家族」など、
昭和初期の商人や家族を中心とした風俗を生き生きと描いている。

森繁は主役・吾平とその次男・孝平の二役を演じている。
この時代に、映像で親子2代を演じさせていることにまずビックリ。
乙羽信子しかり、「花のれん」の淡島千景といい、
この時代の俳優が、
娘や青年から老けまでごく自然に演じているのにも感心しきり。
モラトリアム全盛の今と違い
世間自体が若い頃から成熟していたのかもしれない。
それにしても、
あの畳みかけるような台詞回しは森繁の真骨頂といったところ。

「女系家族」で圧巻の演技を見せ付けることになるが
出番の少ない浪花千栄子と中村鴈治郎に
ついつい目がいってしまうのは、さすがの存在感というほかない。

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