SSブログ

『カサノバ』 [洋画(カ行)]

「カサノバ」(2005)★★★★85点
原題: CASANOVA
監督: ラッセ・ハルストレム
製作: ベッツィ・ビアーズ、マーク・ゴードン、レスリー・ホールラン
製作総指揮: スー・アームストロング、ゲイリー・レヴィンソン、アダム・メリムズ
原案・脚本: キンバリー・シミ
原案: マイケル・クリストファー
脚本: ジェフリー・ハッチャー
撮影: オリヴァー・ステイプルトン
プロダクションデザイン: デヴィッド・グロップマン
衣装デザイン: ジェニー・ビーヴァン
音楽: アレクサンドル・デプラ
出演:
 ヒース・レジャー(ジャコモ・カサノヴァ)
 シエナ・ミラー(フランチェスカ・ブルーニ)
 ジェレミー・アイアンズ(プッチ、司教)
 オリヴァー・プラット(パプリッツィオ)
 レナ・オリン(アンドレア・ブルーニ)
 オミッド・ジャリリ(ルポ・サルヴァト)
 チャーリー・コックス(ジョヴァンニ・ブルーニ)
 ナタリー・ドーマー(ヴィクトリア)
 ヘレン・マックロリー(カサノヴァの母)
 リー・ローソン(ティト、その恋人)
 ティム・マキナニー(ドージェ、ヴェネチア総督)
 フィリップ・デイヴィス(グアルディ)
 ローレン・コーハン(シスター・ベアトリス)
 スティーヴン・グリーフ
 ケン・ストット
製作・ジャンル: 米国/ロマンス・コメディ/112分

カサノバ [DVD]








一昨年に急逝したH・レジャーが主演。

実在の人物・カサノヴァは
女たらしの放蕩者の代名詞として
そのキャラクターを主人公に数多くの映画が撮られてきた。

女性関係やギャンブル好きの面が
最も目立っていたことは事実のようだが
カサノヴァは政治・外交・宗教から哲学まで、その多才ぶりも有名。

この映画は、オリジナルストーリーだが
カサノヴァの両親が役者であったこと、
総督ドージェも実在であることなど
その実像を設定にかなり投影している。

また、カサノヴァが恋に落ちるフランチェスカとその弟の名は
彼の実際の異父弟フランチェスコ、ジョヴァンニにちなむ
と推測できる。

時代は18世紀。
シェイクスピアとは150年ほど時期を後にするが
中世ヨーロッパを舞台に作られたこの映画は
シェイクスピア・テイストを意識している。

ドタバタの決闘に、人の取り違え。
カサノヴァとフランチェスカの関係は
「から騒ぎ」のベネディックとベアトリスを思わせるし
カサノヴァの裁判で男装で博士として恋する人の弁護に立つ姿は
その土地も含めて「ヴェニスの商人」のポーシャそのままである。

ジュード・ロウと婚約していたこともあるS・ミラーは
知的で自立した女性を的確に演じている。
その美貌からもヒロインとしてナイス・キャスト。

「ブロークバック・マウンテン」と同年に出演したヒースは
スター俳優にのし上がった勢いそのままに
自由で意気のいい演技を披露している。

主人と別れ、2代目カサノヴァに仕えることを決意する
O・ジャリリ扮するルポに粋を感じる。

ロマンスコメディの性格上、爆笑するシーンはほとんどないが
バラエティに富む趣向を凝らし
L・ハルストレム監督がウェルメイドに仕上げた。

ラブコメと呼ばずにロマンスコメディと呼んだのは
恋愛の行方がメインストリームではあるが
その情を深く描くことにさほど重点を置いておらず
また、エロティシズム満載の
他のカサノヴァ映画とも一線を画すからである。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

『ガルシアの首』『秘宴』 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。