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『喜劇 大安旅行』 [邦画(カ行)]

「喜劇 大安旅行」(1968)★★★★☆75点
監督: 瀬川昌治
企画: 加茂秀男
製作: 島津清
原作・脚本: 舟橋和郎
照明: 戸井田康国
撮影: 高羽哲夫
美術: 梅田千代夫
装置: 小島勝男
音楽: 木下忠司
録音: 鈴木正男
出演:
 フランキー堺(並木大作、紀西本線急行専務車掌)
 伴淳三郎(並木甚吉、大作の父・機関士)
 新珠三千代(丸山雪子、寿司屋 "丸新" 女将)
 笠置シヅ子(丸山うめ、雪子の母)
 倍賞千恵子(新庄晴子、観光船ガイド)
 早瀬久美(大塚洋子)
 佐藤蛾次郎(ポン引)
 穂積隆信(大作の上司・区長)
 牧伸二(森岡、皮膚科肛門科 "森岡医院" 医院長)
 生田悦子(丹羽美知子、車内販売係)
 左とん平(戸川光夫、新婚カップルの夫)
 園佳也子(戸川圭子、光夫の妻)
 晴乃チック(村上慎吾)
 晴乃タック(菅原稔)
 藤原釜足
 財津一郎
 左卜全
 世志凡太
 華かおる
 北竜介
 長良純
 高月恵美(ストリッパー)
 藤田憲子(ストリッパー)
製作・配給・ジャンル: 松竹/松竹/コメディ/94分

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新婚カップルで満席の急行列車。
和歌山県は紀勢本線を舞台に、
鉄道父子の恋愛騒動を描いた松竹喜劇 "旅行シリーズ" 第1作。
渥美清主演の "列車シリーズ" を手がけた瀬川昌治が監督。

ストリッパーで若貴の母・藤田憲子登場。

うら若き倍賞がとても可愛い。

所々に観光名所がテロップと共に紹介される。
国内旅行でさえ、
時間的にも金銭的にも、そう易々とはできなかった時代。
名所・風物を織り込んだ映像観光といった趣向も
シリーズヒットの一要因となったにちがいない。
地方を巡った "釣りバカ" シリーズも同じスタイルを踏襲している。

伴淳とフランキーのコンビは、人情味たっぷりの絆深き父子。
笠置・新珠の寿司屋母娘を相手に繰り広げる恋愛喜劇が楽しい。

酔った甚吉が、機関士としての自分の仕事ぶりを熱く語るシーンは
息子の大作でなくとも、何とも言えず温かい気持ちになる。

晴坊に惚れられ、雪子に頼りにされるなんて
贅沢な身分で羨ましいかぎり。

乗客の娘をポン引から救った為の欠乗(乗務欠席)の件でも
そのやりとりを通して
並木親子の実直な性格と、美しい親子愛にホロリとくる。

「おれは男だ!」の吉川操役ででブレイクする前の
早瀬久美も初々しい。

大阪・天王寺駅の風景。
¥20という自販機の切符の金額には、時代を感じるばかりである。

勘違いから
トントン拍子に運んでしまう甚吉とうめの縁談。
誤解を解く間もなく、うな垂れる甚吉の姿は滑稽の極み。
可哀想ながらも笑ってしまう。

黒板を伝言板に、本音を語り合う父子がうらやましい。

フランキーは
そのずんぐりした体型と、角ばってはいるがふっくらした顔で
温かな雰囲気をかもし出している。
加えて、"もう面倒見切れないよ" を口癖に
しっかり面倒を見てしまうお人よし
と、きては愛さずにはいられないキャラ。

雪子を口説くつもりで誘った別府旅行。
ところが逆に、兄と慕っていた雪子に、
"おにいちゃん" と呼ばせてほしいと懇願され、押し切られてしまう。
一気に恋心減退の大作の気持ちはよく分かる。
だが、"おにいちゃん" という新珠の声の響きは心地よい。
新珠のような妹がいるのもいいだろうな。

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yanasan

フランキー堺さん、懐かしいです。
テレビドラマで赤かぶ検事もよく観ていました。
by yanasan (2010-04-08 21:54) 

ケイイチロウ

このころの喜劇俳優たちは
みんな味がありますよね。

それにひきかえ
近頃は
普通の俳優さんも含め
宣伝とかのため、と言うのもあるのでしょうが
トーク番組やバラエティで
薄っぺらな素の姿を晒しすぎな気が。

そう思うのは私だけかな?


by ケイイチロウ (2010-04-12 00:20) 

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