SSブログ

『54 フィフティ★フォー』 [洋画(ハ行)]

「54 フィフティ★フォー」(1998)★★★☆65点
原題: 54
監督・脚本: マーク・クリストファー
製作: アイラ・デューチマン、リチャード・N・グラッドスタイン
撮影: アレクサンダー・グラジンスキー
プロダクションデザイン: ケヴィン・トンプソン
衣装: エレン・ラッター
音楽: マルコ・ベルトラミ
出演:
 ライアン・フィリップ(シェーン・オシー)
 サルマ・ハエック(アニタ・ランダッツォ、"54" のクローク係)
 ネーヴ・キャンベル(ジュリー・ブラック、TVスター)
 マイク・マイヤーズ(スティーヴ・ルベル、"54" のオーナー)
 ブレッキン・メイヤー(グレッグ・ランダッツォ、"54" のウェイター・アニタの夫)
 シェリー・ストリングフィールド(ヴィヴ、税理士)
 エレン・アルベルティーニ・ダウ(ドティ、"54" のダンサー)
 ダニエル・ラパイン(マーク・ベネケ、"54" のドアマン)
 セーラ・ウォード(ビリー・オースター、音楽業界の大物)
 ロバート・バウアー(ローランド・サッチョ、ジュリーの恋人)
 スキップ・サダス(ハーラン・オシー、シェーンの父)
 ヘザー・マタラッツォ(グレース・オシー、シェーンの上の妹)
 エミリア・ロビンソン(ケリー・オシー、シェーンの下の妹)
 ジェイソン・アンドリュース(アンソニー、集金係)
 ノーム・ジェンキンス(ロメオ、"54" のバーテン)
 コール・サダス(レット、"54" のバーテン)
 キャメロン・マシソン(アトランタ)
 ジェイ・ゴーデ(バック)
 パトリック・テーラー(ターザン)
 ロリ・バグリー(パティ、モデル)
 ローレン・ハットン(リズ・ヴァンゲルダー、実力者)
 ショーン・サリヴァン(アンディ・ウォーホール)
製作・ジャンル: 米国/ドラマ・青春/101分

54(フィフティ★フォー) [DVD]








1977~86年にかけてニューヨークに実在した
ディスコ "スタジオ54" を舞台にした青春ドラマ。

主人公は
ビール一杯2ドルのニュージャージーの安ディスコから
NYの最先端ディスコ "54" へ。

そこは「選ばれし者」だけが
その栄誉に浴すことができる特別な場所だった。

華やかな世界に憧れた青年が
その虚飾と欺瞞にまみれた世界で成長していく。

出演俳優陣のラジー賞のノミネートはあるし
頽廃を気取ったチープな作品だと思っていた。
主人公をめぐるドラマとしては盛り上がりに欠けるが
時代を感じながらノスタルジックに結構楽しめた。

閉鎖から3年後に46歳で亡くなったルベルは
興味深い人物の筆頭だが、
演じるM・マイヤーズは
もっとカリカチュアした演技でも良かったのかな、と感じる。

若者3人を中心とした恋愛ドラマは
グレッグの中途半端なキャラクターが
すべてを甘々で駄目なものにしている。
セクシーで魅力的なサルマ・ハエックも
このプロットでは活きることができず、
低質な脚本に巻き込まれた形。

テーマの一つになっている、当時の "54" を取り巻く風俗に関して。

映画にも登場するドアマンのマークのせいで、
実際のディスコのオープニング初日に入場できなかったセレブには
ウォーレン・ビーティ、ウディ・アレン、
ダイアン・キートン、フランク・シナトラなどの名があったそうだが
確かに、この面々はポップなイメージが薄いかな、とは感じる。

エンドロールの脇に映し出される写真の通り
このディスコに出入りした有名人は数知れず。
音楽・映画業界は勿論、その他
演劇界からは
ミハイル・バリシニコフ、マーサ・グラハム、ルドルフ・ヌレイエフ、
画壇からは、サルバドール・ダリ
文壇からは、トルーマン・カポーティ
政財界からは、ジャッキー・オナシス、JFK Jr.、グレース妃、トランプ夫妻、ヒルトン夫妻、
スポーツ界からは、ビヨン・ボルグ、モハメッド・アリ、ペレ
などなど、その幅の広さにも驚くばかりだ。
写真を見るだけでも、その活気に満ちた記憶を甦る。

先日久しぶりに観た「トッツィー」にも
A・ウォーホールは登場したが、
さすがにこちらのチープな作品には
本人を登場させる説得力も金もなかったようだ。

"disco(ディスコ)" という言葉自体が今は昔となってしまったが
club より熱いその響きがたまらない。

"Party's over."
バブルに限らず、夢に満ちていた世界、そして日本
栄華の儚さとそれを想うときの甘美な哀切に
いつまでも浸っていたいとセンチになるのは私だけだろうか。

若者から、"懐古主義の中年オヤジ" と呼ばれようとも
私たちはキラキラした素晴らしい時代を体験したことを幸せに思う。

nice!(3)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 3

コメント 3

doramdorami

最高の出来ではないようですが、ダンス好きの私にはとても興味深い映画です(^^)♪

by doramdorami (2010-04-10 14:24) 

ケイイチロウ

ダンスの見どころは少ないかもしれませんが
ディスコの雰囲気は
風俗としてなかなか興味深いですよっ

by ケイイチロウ (2010-04-12 00:17) 

台湾人

この映画大好きです。
by 台湾人 (2018-10-17 15:40) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

『まらそん侍』『喜劇 大安旅行』 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。