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『突入せよ!「あさま山荘」事件』 [邦画(タ行)]

「突入せよ!「あさま山荘」事件」(再)(2002)★★★★☆30点
※(再):私が以前に観たことのある作品
英語題: THE CHOICE OF HERCULES
監督・脚本: 原田眞人
プロデュース: 原正人
原作: 佐々淳行「連合赤軍「あさま山荘」事件」
撮影: 阪本善尚
美術: 部谷京子
音楽: 村松崇継
照明: 大久保武志
録音: 中村淳
出演:
 役所広司(佐々淳行)
 宇崎竜童(宇田川信一)
 伊武雅刀(野間長野県警本部長)
 串田和美(丸山参事官)
 山路和弘(石川警視正)
 矢島健一(大久保第九機動隊長)
 豊原功補(内田第二機動隊長)
 遊人(後田巡査)
 遠藤憲一(山野第二機動隊小隊長)
 松岡俊介(佐治警視)
 池内万作(東野通信技官)
 篠井英介(兵頭参事官)
 田中哲司(国松広報課長)
 光岡湧太郎(菊岡理事官)
 榊英雄(小野沢警部補)
 井上肇(加々見警部)
 李鐘浩(伊東警部補)
 眞島秀和(淡路巡査)
 野村貴志(別当巡査)
 重松収(富沢警備局長)
 深水三章(鈴木警備課長)
 村田則男(ホトケのトミさん)
 木村栄(小林特科車輌隊長)
 加藤満(高見警部)
 古本恭一(石原警部)
 長森雅人(片山第二機動隊副隊長)
 工藤俊作(上原第二機動隊中隊長)
 山崎清介(山根長野県警警備部長)
 螢雪次朗(吉井長野県軽井沢警察署長)
 大森博(反後長野県警警備第一課長)
 田中要次(柳木長野県警警備第一課長)
 山田明郷(萩長野県警機動隊長)
 黒沼弘巳(皆川次長)
 豊川栄順(尚子)
 田嶋基吉(満願)
 飯田孝男(千石)
 荒川良々(木戸長野県警機動隊員)
 石丸謙二郎(長野県警機動隊分隊長)
 むかい誠一(警視庁コンバット・チーム)
 鈴木英介(警視庁コンバット・チーム)
 街田しおん(里見品子)
 篠原涼子(小雀真理子)
 松尾スズキ(小雀彰夫)
 もたいまさこ(中野の母)
 高橋和也(ヤク中の男)
 武田真治(大河内浩)
 鈴木一真(中野雅人)
 甲本雅裕(石野巡査)
 八嶋智人(亀島アナ)
 高川裕也(日比野記者)
 大鷹明良(五十嵐記者)
 真実一路(赤木警備部長)
 小林勝彦(初老の刑事部長)
 安藤岳史(百田栄作)
 風見章子(内田の老母)
 椎名桔平(白竜組社長)
 天海祐希(佐々幸子)
 藤田まこと(後藤田正晴警察庁長官)
製作・ジャンル: あさま山荘事件製作委員会(東映、アスミック・エース、TBS、産経新聞社ほか)/ドラマ/133分

突入せよ!「あさま山荘」事件 [DVD]








学生から左翼過激派へと運動の主体が移行していた当時。
その過激派の象徴的なテロ事件を
警察・防衛の要職を歴任した佐々淳行の手記に基づいて描く。

警察同士、各部、各隊、各人が
自分の面子やプライドを守るために、
指揮系統が統一されないのは人間の愚かさにつきる。
今も官僚や政治家に根強く残る権力志向。
このつまらぬエゴが生んだ悲劇はただただ虚しい。

ただ、本作は
完全に警察内部の人間模様に焦点が当てられており
実際の事件における過激派・捕虜やその周囲の人々は
ほとんど描かれていない。
よって、これが "あさま山荘事件" である必要性が全くない。

冒頭の "フィクション" を強調するクレジットが流れるが
実名がフルに用いられており
クレジットはただのエクスキューズにしか思えない。

役所のてきぱきとした言動は、モデルの佐々を彷彿とさせる好演。
主役の役割はきっちりこなしている。

活躍の場を与えられない石川の苛立ちを
山路が惨めったらしく表現しているのもいい。

結構台詞のある街田しおん。
小声になると何言ってるかさっぱり分からない。
出番を活かせない悲しさ。

とにかく、全体的に
名のある俳優を無駄にたくさん起用している。

伊武は
いつもながらの演技で、
本部長を完全にコミカルな人間に作り上げているが
ギャグっぽい表面的な可笑しさでなく
端から見る内面的な滑稽さ・ユーモアを表現すべき。
これは彼の演技に限らず、
他の演技者、ひいては台本や演出にも言えることである。

ドラマに仕立てたいのか、エンターテインメントにしたいのか
中途半端な仕上がりなのだ。
原作があるがゆえに、"あさま山荘事件" を離れられず
かと言って
客観的なドキュメンタリー風には描きたくなかった監督の意図が
タイトルから事件の真相に迫る作品を期待する
観客の心理と乖離しているように思う。

地上波でやっていたから、つい2度目の鑑賞となったが
やはり評価は低くならざるを得ない。

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yanasan

あさま山荘事件は私が小学生の頃に起きた事件ですが、鮮明に覚えています。当時のテレビは全てのチャンネルで長時間に渡り生中継していました。
by yanasan (2010-02-23 22:09) 

ケイイチロウ

悲劇ですね。
宗教問題、権力闘争、
日本に近いところでは、捕鯨問題しかり
暴力に訴えない主張をすべきですよね。

「光の雨」という、
おなじく連合赤軍を扱った映画がありますが
かなりグロいです。
裕木奈江が好演してますっ
by ケイイチロウ (2010-02-24 00:21) 

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